内容説明
倒産の危機に瀕した企業をいかに蘇らせるか?企業再生の世界的プロフェッショナル、アリックスパートナーズの企業再生手法を物語形式で紹介。破綻に陥る会社の特徴、銀行とのやりとり、コストカットの手法、私的整理から民事再生へ―など、再生請負人(ターンアラウンド・スペシャリスト)の仕事とノウハウをわかりやすく解説する。
目次
序章 企業再生とは何か
第1章 業績急落
第2章 新たな株主
第3章 コストダウン・マスタープラン
第4章 生産体制のターンアラウンド
第5章 コールセンターのターンアラウンド
第6章 不正の根を断つ
第7章 最後の賭け、民事再生
第8章 事業売却、選択と集中
エピローグ
終章 これからの企業再生
著者等紹介
西浦裕二[ニシウラユウジ]
アリックスパートナーズ副会長・マネージングディレクター。1975年一橋大学社会学部卒業。住友信託銀行、シティバンクを経て1994年ブーズ・アレン・アンド・ハミルトン入社、2000年同社代表取締役社長就任。2002年ローランドベルガー代表取締役CEO就任。2006年アリックスパートナーズ入社後、日本代表・アジア代表を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぴーすけのパパ
12
なじみの薄いターンアラウンド(企業再生)の仕事を物語仕立てで解説した本です。なぜ経営が行き詰るのか、その原因から始まり、粉飾決算(循環取引、架空取引)、ファンドからの資金調達、リストラ、コストダウン、私的整理、最後は法的整理に及びます。とくに参考になったのが、生産体制とコールセンターのターンアラウンドです。現場をよく見て、関係者へのインタビューと数字から問題点を明らかにして改善策をつくる。コストセンターをプロフィットセンターに変える。ここに再生の真骨頂があるように感じました。折に触れ読み返したい本です。2019/06/15
たてたてヨコヨコ
2
会社の後輩に借りた本。ストーリー形式で読みやすいけど、広く浅くという感じややもの足りず。2013/11/30
Yambeee
1
ターンアラウンドっぽい案件のために参考。粉飾決算の調査手法や財務分析、私的、法的整理など。2016/02/01
コサック
1
真山仁読んだ後だと物語としては淡々としている。事業再生のHow to本として読むと面白い。2015/06/24
RNDMN
1
企業再生の現場で起きる事のエッセンスをまとめた本。緊迫した状況の中で、再建を進める手順はもとより、各ステークホルダーの思惑や個人としての思いなど人間的な側面にまで踏み込んで書かれている点が面白く、かつ重みを感じさせた。 エピローグの企業再生だけでなく、それを取り巻く産業再生を視野に捉え無ければ真の企業再生はなし得ない事を航空業界と小売業界を例に解説した箇所もとても腹に落ち、今後の活動に役立てる為の一つの視点として忘れてはならない事を再認識した。2013/08/21