内容説明
成果主義、非正社員化、相次ぐ不祥事、掛け声ばかりの改革に、職場に渦巻く不信感。どうすれば日本的強さの基盤を取り戻せるのか。閉塞感を打ち破り、濃密なチームワークを蘇らせる新しい考え方を提唱する。
目次
プロローグ 何によって人は動くのか―「つくり込み」の変革プロセス
第1章 なぜ社員は主体性をなくしているのか―内発的動機が失われた理由
第2章 閉塞感を打ち破る―進化の「価値観」を共有しよう
第3章 不満分子の隠れたやる気―関心を内発的動機に変える
第4章 経営と仲間への信頼感―内発的動機が引き出される条件づくり
第5章 リーダーシップからスポンサーシップへ―内発的動機を引き出すトップの役割
第6章 「仲のいいけんか」ができる組織―チームで内発的動機を喚起する
第7章 変革の新しい進め方―最小単位で成功例をつくる
著者等紹介
柴田昌治[シバタマサハル]
スコラ・コンサルト プロセスデザイナー代表。1979年東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。大学院在学中にドイツ語語学院を始める。ビジネス教育の会社を設立後、企業の風土・体質問題に目を向け、企業変革の実践の中で「プロセスデザイン」というやり方を結実させてきた。社員が主体的に人と協力し合っていきいきと働ける会社を目指し、社員を主役にする「スポンサーシップの経営」を提唱、支援している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Gatsby
12
いかに内発的動機によって動く人と組織を作って、本当の意味での組織改革を実現するかを、丁寧に記した本である。いくら枠組みだけ立派なものを作っても、魂を入れることは難しい。時間はかかるが、議論を積み重ねながら、変革の中身を具体化させていく、「プロセスのつくり込み」が大事だと説く。もう一つのキーワードが「スポンサーシップ」であり、これはリーダーが答えを出して引っ張っていくという形ではなく、対話をもとにして、部下とともに答えを作っていく考え方である。具体的な例を引きながら、丁寧な説明に好感が持てる。2013/05/07
プリン
5
久しぶりの再読。社内の閉塞感をいかに打破すべきかという観点から読みましたが、自分には上に立つ適性がないのではないかという思いばかりが募り、今回は読みながら凹みまくりでした。会議で単に感情を爆発させても仕方がないし、日常的な業務における地道さが必要なのだと痛感します。う~む…。2013/08/04
あわだま
2
社員がやる気を出す方法とその事例が書かれている。理論立てて書いてあるのでそこそこ楽しめた。2015/01/28
ひらぱー
2
☆論理的によくわかります。でももうひと突っ込みがほしい。そこから先は自分で考えろということか。会社には管理する側と管理される側がある。市場が縮小する中では管理される側が内発的動機を最大限に発揮する必要がある。じゃあ、管理する側は何をすればいいのか。2014/06/15
しのはら(か)
2
現代の職場を的確に把握し、うまく言葉にできていると思う。オフサイトミーティング、スポンサーシップの有効性もわかる。方法論は書いてないに等しいとの印象。★★★。2010/03/14