出版社内容情報
オバマ大統領はなぜ平和戦略の総決算として広島訪問を選んだのか? 広島訪問スクープ記者が秘話から読み解く日米関係の深層。「核なき世界」でノーベル平和賞を獲得したオバマ米大統領が、自らの仕事の仕上げとして選んだのが広島訪問。オバマ政権発足により日米関係が大きく変わったことはほとんど知られたいない。
初の黒人系大統領として選出されて以来、オバマ氏の政策目標は常に「史上初」を乗り越えることだった、その視点で見れば、核廃棄、対イラン宥和、キューバ復交とつづいた外交の軌跡の終着点に広島訪問は位置づけられる。そして、ヒラリー大統領誕生が確実視されているなか、オバマ氏が築いた対日外交がどのように引き継がれるのかを浮き彫りにする。
本書は、戦後71年、米大統領初の被爆地、広島訪問という日米史を転換する歴史的なニュースをワシントン特派員としてスクープした著者が、7年間に及び取材した日米両政府の水面下の攻防、ホワイトハウス内の暗闘を、知られざる生々しいエピソードを交えて明らかにするもの。オバマ氏は就任当初から広島訪問を意識していたが、その実現は容易ではなかった。本書は、その知られざる闘いも活写する。
オバマ政権そのものが誰が権力を握り、誰が真の腹心なのかが見えにくいため、ヒラリー氏の回顧録など以外に腹心の肉声にもとづくオバマ政権論は展開されていない。オバマ政権における、日米の非公式交渉やホワイトハウス内の人間模様を描いた書物はない。本書は、そのように不透明なオバマ政権の意思決定過程や日米関係の実相に迫りながら政治が持つ普遍性も読み解く。
次期大統領もヒラリー氏が有力であり、オバマ路線が踏襲されることはほぼ間違いない。本書は、最終章でこれからの日米関係についても言及する。次期政権の外交戦略を考える上でも大いに参考になる。
米大統領初の広島訪問という断面を切り取った歴史書であり、そこに至るメカニズムを分析した政治書でもある。英字メディアでは書きづらい大胆な記述を行う。
? 実 現
? 尚 早
? 混 沌
? 停 滞
? 誤 算
? 失 望
? 回 帰
? 弱 腰
? 怒 濤
? 台 頭
?I 胎 動
??反 転
??本 命
??異 端
??前 夜
??決 断
??深 化
??未 来
資料:オバマ米大統領広島演説原文
吉野 直也[ヨシノナオヤ]
日本経済新聞社ワシントン支局記者
1993年日本経済新聞社入社、政治部、経済部、政治部次長を経て2012年より現職
内容説明
オバマ広島訪問に隠されたパワーゲーム。米大統領初の広島訪問。この歴史的な訪問はどういう経緯で実現したのか。第2次世界大戦後、71年もの間、米大統領の訪問を阻んでいたのは何か。この訪問は今後の日米関係や世界に何をもたらすのか。日米関係の深層を、知られざるエピソードと当事者達の生々しい証言で解明する。
目次
実現
尚早
混沌
停滞
誤算
失望
回帰
弱腰
怒涛
台頭
胎動
反転
本命
異端
前夜
決断
深化
未来
著者等紹介
吉野直也[ヨシノナオヤ]
日本経済新聞社ワシントン支局記者。1967年、神奈川県茅ヶ崎市生まれ。政治記者として首相官邸、自民党、民主党、外務省、防衛省、財務省などを20年近く取材。2012年4月からホワイトハウス、国務省、国防総省、米議会を担当する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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