往生際の悪い奴

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  • サイズ B6判/ページ数 388p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532171285
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

男はいくつになっても、女からの愛を諦めきれない。その相手が自分をあの世に誘う女であっても―谷崎、川端の世界につらなる、老いらくの恋の彼方へ。

著者等紹介

島田雅彦[シマダマサヒコ]
1961年東京都生まれ。東京外国語大学ロシア語学科卒業。83年、大学在学中に発表した「優しいサヨクのための嬉遊曲」でデビュー。84年『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞、92年『彼岸先生』で泉鏡花文学賞、2006年『退廃姉妹』で伊藤整文学賞、08年『カオスの娘』で芸術選奨文部科学大臣賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tsuyoshi

67
わらしべ長者を目論んだ若者が挫折し樹海で出会った老いた弁護士。依頼相手の女子大生に恋心を抱いた弁護士に恩義を果たそうと若者が成就させるべく奔走する所から奇妙な三角関係が始まっていく話。道義上はよくないんだろうが、読んでいるうちに老弁護士を応援してしまっていた。恋愛は本能でするものかぁ。なかなか深くておもしろかった。2018/02/19

佐島楓

63
面白かった。ただ、テーマとなっている初老の男性の恋において、性的な機能のみが問題となっているのと、無理矢理終わらせたみたいなラストが気になった。2018/05/15

ophiuchi

13
街頭でもらったポケットティッシュから始まる「わらしべ長者」をなぞった話が続くのかと思ったけど、島田雅彦はそんなに甘くない。55歳の三島弁護士とその助手になった28歳の「終わっている」若者・山下がストーカー被害にあっている美しい女子大生に出逢うところから話は本格的に動き始める。この絵美里が自分が苦手なタイプだったので、恋に落ちる三島の行動と山下の献身ぶりに呆れるばかりだったが、中年願望小説のパロディとしてその暴走ぶりを楽しんだ。2016/09/13

乱読999+α

12
「老いらくの恋」決して良い意味ではない。「年甲斐もなく」当然!作者島田雅彦氏の願望なのか?それとも自分自身への戒めなのか?純愛小説とともに、老人大国になりつつある日本の性の一面を男の立場から描いた作品。世の男性諸君にとっては「成る程」と頷けるものなのかな?所々に挿入した謀作家へのエスプリも小気味よく、面白く読めた。2017/10/24

Shinobi Nao

12
いかにも島田雅彦的な一冊。好きだなあ、この感じ。くだらなさの裏に真意が隠れているようないないような。尻尾をつかめそうでつかめないような。ラストは泣きそうになった。2015/02/14

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