内容説明
テロ対策を強化する空港の保安検査場。厳重管理の“密室”で、子供が消えた。誘拐か、超自然現象か。捜査当局は手詰まり、親は空港を訴える。そして、事件を追う記者が辿りついたのは…。米国特有の法制度を背景として、日米を舞台に、家族の喪失と再生を描くヒューマンミステリー。第4回日経小説大賞受賞。
著者等紹介
長野慶太[ナガノケイタ]
1965年東京都出身。慶應義塾大卒、米国ウォーデン大学院修士(MBA)卒。三井銀行勤務後、97年渡米。法律事務所勤務を経て起業。対米進出コンサルタントのかたわら、創作を続ける。2011年、「女子行員・滝野」で三田文学新人賞。12年、『神隠し』(原題「神様と取り引き」)で第4回日経小説大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
70
アメリカで暮らしているがゆえに作者が常々感じているアメリカ社会の問題点、家族の在り方、二つをテーマにしたミステリ。「神隠し」という題から日本が舞台の話だと思ってしまいがちな「思い込み」も、実は内容に深く関わる伏線だったりするのか。2019/02/15
Taka
61
初読みの作家さん。神隠し。空港で誘拐事件が。。子供の幸せを願う母の想いが…カタカナの名前がたくさん出てくるとこんがらがるのは私だけか汗2018/09/19
そのぼん
38
空港で失踪した少年の行方を追っていくお話でした。新聞記者の目線で進んでいくストーリーで、多少読みづらい気もしましたが、最後まで読めました。悪くはないけど、作品としてはあまり印象には残らなさそうかな、と思いました。2013/12/07
ミーママ
35
図書館の本。 子供のために起こした犯罪! アメリカだから空港を訴える発想になるのかな。 2018-842018/09/15
それいゆ
34
日経小説大賞というのはどの程度の秀作が受賞するのでしょうか?昨年度の受賞作「野いばら」を読んだときも、物語にもうひとつ入り込めませんでした。この作品もタイトルは衝撃的で、いったい何が起こるのだろうかと期待したのですが、驚くほどのことでもなく、肩すかしでした。空港のセキュリティ・チェックポイントで、靴を脱いでベルトもはずすのは、ずっと前にアメリカに行ったときに経験したのを思い出し、そうだったなあと懐かしく思い出しました。パスポートの仕組みや数を数えるときの指の折り方の違いは、なるほどなと感心しました。2013/04/03