出版社内容情報
「世界の王」の自伝決定版!頑固で不器用な野球人生を支えた、父の「万事控えめに」という教えと、手を抜けない性分。不世出のスーパースターの半生に、敗戦から高度成長を遂げた昭和の日本人のひたむきさがだぶる。
内容説明
世界を巻き込み日本球界全体をけん引する野球人としての戦いはまだまだ終わらない。勝負は絶対に勝たねばならない。日本一、世界一、その先へ―新人時代の第1号から前人未踏の868号まで、投手・球場・打球方向別本塁打記録を一挙収録!
目次
第1章 中国人の父の教えと運命の出会い(中華「五十番」;神社や路地で野球に夢中 ほか)
第2章 一本足で常勝巨人を引っ張る(あしたから投げなくていい;「王、王、三振王」 ほか)
第3章 勝負は絶対に勝たなければ(巨人のユニホームで助監督から監督へ;日本一を果たせず退陣 ほか)
第4章 日本一、世界一、もっと遠くへ(巨人から最も遠いホークスの監督に;選手に優勝の味を ほか)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きみたけ
63
著者は言わずと知れた「世界の王」王貞治さん。彼の生い立ちからWBC監督までの半生を振り返る一冊。子供時代の厳格な父の教えや家族のサポート、早稲田実業高校時代の活躍から思いもしなかったプロ野球入り、巨人入団後一本足打法で長嶋茂雄とともに巨人V9の立役者となる黄金期、前人未到の本塁打世界記録868号、ダイエー監督時代の苦労話、初代WBC監督の苦労話まですべてを話しています。あらためて王さんのスゴさが分かる素晴らしい一冊です。2022/04/21
reading
28
王さんの人間性がわかるまさに履歴書だった。父の教えを守った堅実、誠実な人柄がうかがえた。世界的な名プレイヤーは努力の人でもあった。桑田のドラフトに関する部分は、さらりと書かれていたが、王さんの本当の気持ちはどうだったのだろう。往年の選手の名前が登場し、懐かしく感じた。王さんほど日本のプロ野球界に貢献した人はいないであろう。2019/02/21
Prince of Scotch
25
やはり「荒川道場」のエピソードが非常に印象深かった。荒川博氏との「二人三脚」を控えめであっさりした筆致で記しているが、そこには凄まじい努力と苦闘とがあったことが窺い知れた。ジャイアンツの監督を辞してダイエーホークス(当時)の監督に就任したのは意外に映った。というのも「生涯巨人一筋」を貫くものと思っていたから。ホークス監督から球団会長となりチームを「常勝軍団」に育てた上げたのには、王さんの手腕のみでなく野球への計り知れない情熱も負うているのだろう。2021/02/05
あや
22
去年から今年にかけて読んでいた本。今年の初読了本。日経新聞の連載「私の履歴書」を纏めたもの。先に中公文庫の自伝『野球にときめいて』を読んでいたので、次に何が起こるのかだいたい知っていたので読みやすかった。写真も多数。ご謙虚で努力家でいらっしゃる。私の母と同じ昭和15年生まれの牡牛座さん。いつまでもお元気でいらしてほしい。2025/01/10
エリナ松岡
18
ホークスの選手達は、長距離打者の柳田に限らずどことなく王さんん分身に思える時があって、読んでみようかなという気になりました。自身の数々の大記録への自負は認めつつも謙虚で朴訥とした感じが良かったです。それから打撃だけでなく、勝ちにこだわるというのも、今のホークスに受け継がれているように思います。2020/11/30