内容説明
新たな史実で読み解く「市場と戦争」の壮大なドラマ。
目次
市場の声を聴け
恐怖で暗黒と化した世界
株式市場の苦闘
「もっとも輝かしく、もっとも恐ろしい一年」
包囲と孤立
バルバロッサ作戦
ミッドウェイの奇跡
株式市場は知っていた
「黙示録の四騎士」再び襲来
フランスの凋落
風と共に去りぬ
スターリングラードの攻防
敗北、そして勝利
大戦最後の戦い
パンデミックに備えよ
野蛮な来訪者
著者等紹介
ビッグス,バートン[ビッグス,バートン][Biggs,Barton]
モルガン・スタンレーに30年間勤務。彼が立ち上げた同社のリサーチ部門は世界でも最高水準の評価を受けている。また、同社の運用部門の会長を務め、その後は同社のトップ・グローバル・ストラテジストになった。インスティテューショナル・インベスター誌ではたびたびアメリカ投資ストラテジスト部門の第1位に輝き、1996年から2003年は毎年グローバル・ストラテジスト部門の第1位に選ばれている。2003年、2人の同僚と共にモルガン・スタンレーを退社してトラクシス・パートナーズを設立、現在の運用資産額は10億ドルを大きく上回る
望月衛[モチズキマモル]
大和投資信託審査部。京都大学経済学部卒業、コロンビア大学ビジネススクール修了。CFA、CIIA。投資信託などのリスク管理や金融商品の評価・分析に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
星空の挑戦者
3
戦争と株価って本当に興味深い動きをする。この本は第一次大戦あたりから現代までのチャートを月足で提示してあるのですが、昔からヘッジファンドのようなものが株価操作してるんじゃないか疑いたくなる。あるいは戦況というものがリアルに株価に予見されているとみるべきか。日本とドイツの項がおもしろかった。金融というものが最終的に世界を操ってるのでしょうか。2010/07/14
tsuyoshi1_48
2
世界大戦、朝鮮戦争において、株式市場はどのように戦局の移ろいを反映したのか、その実証研究。また、戦争のようないわゆる「ブラックスワン」は予測できないことを前提として、最適な富の保有形態とは何かを探ります。牽強付会に感じられる議論もありましたが、著者が楽しんで書いているせいか、読み物として面白いです。戦争に関する叙述に関しても突っ込みどころはいろいろあるのですが、自分のような「お好きな方」以外はさほど気にならないと思います。2010/06/22
新書読み
1
「ウォール街のランダムウォーカー」と「みんなの意見は案外正しい」を混ぜて、第二次世界大戦を対戦を語ってみたみたいな感じですかね2010/09/08
Yosuke Motojima
0
資産形成における株式の大事さがわかる本。2011/07/20
puapua
0
予想以上に戦争の描写の方が詳細に描かれており、それに対する株価等資産の動きはさらっと書かれているが、面白く読める。戦争、特に敗戦国にあっても株式は資産を保持する上で非常に優位であるというのは意外であった。また、戦争のみならずパンデミックのようなブラックスワンが今後起こり得るとしている点が、このコロナ禍で読むと一層身に染みる。想定外の想定外に対するヘッジは保険のようなものと割り切る必要がある。色々と示唆に富む一冊。2021/07/03