溶ける街 透ける路

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  • サイズ B6判/ページ数 262p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532165956
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0095

内容説明

揺さぶられる身体感覚。欧州、北米、中東、日本を駆け巡り、自作を朗読し、読者と話した1年。見る、聞く、歩く、触る、食べる。街の表層が裂け、記憶がゆがむ。待望のエッセイ集。

目次

一月(ブダペスト;シュトットガルト;ケルン;フランクフルト)
二月(グラーツ;クックスハーフェン;トゥール;ロイカーバート)
三月(カネット;トゥーソン;シアトル;ベルリン1)
四月(デュイスブルグ;イエテボリ;ハンブルグ;デュッセルドルフ;チューリッヒ)
五月(ボルドー1;チュービンゲン;ヴュンスドルフ)
六月(パリ;トゥールーズ;ペサック;ナント)
七月(サン・マロ;ベルリン2;サンテミリオン;ボルドー2;ボルドー3)
八月(イサカ;ハノーファー;リューネブルグ;メットマン)
九月(バーゼル;ベルン;バーデンバーデン;マンハイム;アウシュヴィッツ)
十月(クラクフ;ワルシャワ;トロムセ;ダルムシュタット)
十一月(ヴォルフスブルグ;リガ;タルトゥ;タリン)
十二月(モントリオール;ニューヨーク;アマスト;ボストン;アンマン)

著者等紹介

多和田葉子[タワダヨウコ]
1960年東京生まれ。早稲田大学卒業後、ドイツに移住。91年「かかとを失くして」で群像新人文学賞、93年「犬婿入り」で芥川賞、2000年『ヒナギクのお茶の場合』で泉鏡花文学賞、2002年『球形時間』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、2003年『容疑者の夜行列車』で伊藤整文学賞、谷崎潤一郎賞。ベルリン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

青乃108号

156
多和田葉子って誰?ぐらい全く知らない作家だったけど、我が川上未映子先生がエッセイ中で紹介しておられたのでひとつ読んでみるかと。主として詩作で知られる作家さんで、僅か一年の間に世界を股にかけ、朗読会の名のもとにニューヨークからパリ、はては中東まで兎に角精力的に活動されている様子を綴る旅のエッセイ。1滞在地につき僅か4ページで語っておられ、読んでいるだけで目まぐるしく今は何処についての話なのか判らなくなる事もしばしばだったけれども、しまいにはそんな事はどうでも良くなる。ベッドに転がりながら世界の広さを知る。2025/02/05

どんぐり

78
ドイツ語でも作品を書くベルリン在住の作家多和田葉子さん。23年暮らしたというハンブルグ、すり鉢状の町シュトットガルト、巨大な大聖堂が駅に身を寄せて聳え立つケルン、三国にまたがる駅があるバーゼル、死の工場とよばれたアウシュヴィッツ、作家エミリー・ディキンスンが生涯を過ごしたアマストなど、2005年の春から2006年末にかけて訪れた48の町のお話。「創造的な活動は解釈不可能なことに耳を傾けるところから始まる。それができなければ世界は広がらない」と町から町へ思索を重ねる好エッセイ。1篇が4頁と短くて読みやすい。2017/12/06

kana

52
デュイスブルク、トゥールーズ、クラクフ、トロムセ…数々の文学賞を受賞する純文学作家の多和田葉子氏が1年で巡った欧米諸国の街々の、手触り感のある風景を綴ったエッセイ。著者がこれほど世界規模で活動し、各地の文学に関する催しに呼ばれていることにまず驚く。著者の美しい言葉だけで描かれる街はファンタジーのように幻想的で、うっとりする。たとえば、フランクフルトは月面に作られたような都市、グラーツはクリームケーキのように外壁のおいしそうな街…絶景の写真を配した旅エッセイよりも、すっと街の息吹が身体に染み込む感覚が良い。2018/08/17

マリリン

38
本や書店、語り場等を通して紡がれる旅のエッセイが心地よい。数ページという短い記録だが、フランクフルトで助けた鳥が手の中で温もりを得て飛び立った話、喧嘩言語文化の...という視点が面白い。言語・音楽・美術・建築・文化・食等、仕事がらみの旅だが訪れた地をゆったり味わい、歩く楽しさが伝わってくる。地名は殆ど記憶にあり懐かしいが(授業中よく地図を眺めていた)記憶の中では国境線が曖昧。ボルドーⅢの河鳥の形をした青いアコーディオンや居住地が減ると樹木が増える話等も印象的。物事動物人間の界絡が溶ける...独特な言葉だ。2023/05/10

香菜子(かなこ・Kanako)

36
溶ける街 透ける路。多和田葉子先生の著書。多和田葉子先生による旅行記エッセイ。多和田葉子先生のように多様な文化や新しいものを柔軟に受け入れて学ぶ謙虚な姿勢を見習いたいと思います。2018/12/28

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