カウフマン、生命と宇宙を語る―複雑系からみた進化の仕組み

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  • サイズ B6判/ページ数 461p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532164256
  • NDC分類 461
  • Cコード C3045

出版社内容情報

複雑系の科学は、生態系はもちろん、技術・経済・社会・宇宙のすべてを解き明かす段階に到達した──複雑系研究の最先端に立つカウフマン教授が、アインシュタインすらなし得なかった統一理論に挑んだ画期的大作!

内容説明

われわれの予想をはるかに超えて、次々に新しい生命体を生み出す宇宙や生物圏。その創造の秘密はどこにあるのだろうか?自己の利益のために世界を操作する「自律体」は、どのように発生したのか?自然界に存在する、美しく緻密な組織化の起源は―?生命の神秘と、めくるめく進化のプロセスの核心に迫るべく始まったカウフマン博士の探究は、やがて物理学をはじめとした自然科学の前提そのものを問い直し、生命科学、宇宙論、果ては経済学にも新たな洞察を与える、驚くべき結論を導き出していく。複雑系科学のメッカであるサンタフェ研究所の中心メンバーとして活躍し、「21世紀を代表する知の巨人」と呼ばれる著者が、現代科学のフロンティアから放つ壮大なる知的冒険の書。

目次

第1章 一般生物学への序論
第2章 生命の起源
第3章 自律体
第4章 増殖する組織体
第5章 意味論と物理学
第6章 創発と物語―ニュートン、アインシュタイン、ボーアを超えて
第7章 非エルゴード的宇宙―新しい法則の可能性
第8章 生物圏の共構築を支配する法則の候補
第9章 常に革新する経済圏
第10章 共構築する宇宙

著者等紹介

カウフマン,スチュアート[カウフマン,スチュアート][Kauffman,Stuart A.]
サンタフェ研究所客員教授。バイオス・グループ会長。理論生物学を複雑系科学から研究する第一人者として知られる。1960年よりオックスフォード大学で哲学や心理学を学ぶ。1968年にカリフォルニア大学サンフランシスコ校で医学博士号を取得。1969年にシカゴ大学理論生物学教室、1981年にペンシルベニア大学医学部生化学・生物物理教室の教授を経て、1986年にサンタフェ研究所教授となり、1998年より客員教授。1996年には経済システムをも含めた複雑系科学の研究機関バイオス・グループを創立し、現在、会長をつとめる。2000年からNASAのPlanetary Protection Advisory Committeeのメンバーとしても活躍。前作『自己組織化と進化の論理』では、生命進化の問題を、混沌から秩序が自発的に生まれたとする「自己組織化の原理」をもって解明し、この探究はカウフマンの研究の一貫したテーマとなっている

河野至恩[コウノシオン]
翻訳家。1972年静岡県生まれ。米国ボードイン大学卒(物理学、宗教学専攻)。現在はプリンストン大学大学院比較文学部博士課程にて近代日本文学・英文学を研究中
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

6
原題はウィトゲンシュタインの『哲学探究』英訳タイトルから採られたInvestigations。本書は従来の哲学を批判解体するかの哲学者さながら詳細でラディカルな進化論の探究によってその根底にある考えを批判解体する。突然変異と自然淘汰の説明に前提される時間概念(要素の組み合わせで偶然起こる)に対し、要素の共鳴・創発による時間概念(総和によって必然的に起こる)を対置する著者は、因果の構成要素から因果のネットワークに、原因の定量性から原因同士の結びつきに目を向け、ゆらぎや対称性の破れと秩序形成の関係を問い直す。2017/10/08

GASHOW

2
わたしには、難しすぎた。科学のメタ認識が無さ過ぎて、読んでも一向に理解できない。地球以外に生命があるのかないのか。一般生物学はできるのか。、人類はまだわかっていないことが多いのだと感じた。2014/02/25

1
ホーキングからのぱくりかと思ったら、邦訳版だけで、原題はウィトゲンシュタインからとった探究だった。生物はあらかじめ有限な形で記述できないこと、宇宙や生物には複雑性を増すような一般法則があるのではないかということ。重要な話は何度もするのでわかりやすい。自分は物理学者ではないし間違ってるかもしれないとしながら、手探りで前に進もうとしてる感じがいい。還元主義のアプローチは楽かもしれないけど、もはや探し物がそこにないと分かってる街灯の下かもしれない。たとえまだ街灯がなくても、探し物がありそうなところを探していこう2012/07/19

○△

0
難しい。。。出直します。2010/05/23

hachiro86

0
科学の最前線のひとつであろう。かなりの難物。2009/09/25

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