中小企業のマクロ・パフォーマンス―日本経済への寄与度を解明する

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  • サイズ A5判/ページ数 355p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784532134556
  • NDC分類 335.35
  • Cコード C3033

内容説明

「下町の工場」のイメージが先行する日本の中小企業。会社全体の99%以上、就業者の約7割を占め、あまりに多様でつかみどころがなかった「静かなる多数派」は、果たしてこの国のダイナミズムの源泉なのか?それとも過剰に保護された非効率部門か?広汎なデータと計量手法を駆使して近代経済学の視点から中小企業像を包括的・定量的に捉え、今後のあり方を問う画期的力作!

目次

第1章 中小企業をどう捉えるか
第2章 中小企業研究の意義
第3章 中小階層のプレゼンスの時系列的変化
第4章 中小企業と景気循環
第5章 中小企業部門の生産性と技術革新
第6章 中小企業を支える労働
第7章 中小企業の資金調達
第8章 中小企業政策

著者等紹介

後藤康雄[ゴトウヤスオ]
1964年生まれ。88年京都大学経済学部卒業、日本銀行入行。95年シカゴ大学経済学修士号取得。97年三菱総合研究所(政策・経済研究センター)へ移籍。京都大学出向(特定准教授)、大阪大学非常勤講師などを経て、現在、三菱総合研究所政策・経済研究センター主席研究員・チーフエコノミスト、経済産業研究所上席研究員(非常勤)、一般社団法人CRD協会客員研究員、内閣府統計委員会専門委員。京都大学博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

koji

17
最近幾つかの関心事を考えていた時、過去読メに登録した本を思い起こすことが度々ありました。そこで過去の読書を振り返ることも大切と思い、これからぼちぼち再読にチャレンジしていく事にしました。という訳で本書。7年半ぶりの再読。初読レビューは、何となくはぐらかしの様な感想で恥ずかしいですね。本書の意義は、ずばり中小企業をマクロ経済学の観点から体系化した事。先行研究を丹念に渉猟します。唯統計学の素養が乏しい私には細部の理解は困難でした。それでも私のライフワークの一つ「中小企業研究」の基本書として手許に置いておきます2022/11/09

koji

3
中小企業金融を生業としている私にとっても、とても新鮮な本でした。マクロ的な観点から中小企業を分析し、興味は尽きないのですが、専門的になるので、印象的記述を中心に述べます。まず本書各章の冒頭、映画の科白の引用。有名な映画もありますが、見てない作品ばかり。ただ中小企業らしさを端的に表す言葉の選び方にセンスを感じます。私は倍返しですか。もう一点。著者は中小企業像を掴む「概念」に格闘しますが、どれもしっくりこないと言います。中小企業は鵺のような存在に見えます。しかし、そこに中小企業の奥深さがあります。良書です。2015/06/28

逍遥遊

2
64-01-20221220 まぁ、中小企業の事を網羅しているけど、どうして回りくどい書き方しているのか? 結論を書いて、検証は別に分けて欲しい。2022/12/20

大竹 粋

2
仕事でざっと読みました。前半はとても参考になりました。著者の後藤さんの熱い想いも伝わってきましたが、中ほどから後半統計中心であったり、施策の分類であったり、学術的な論点に重心がおかれていたので、飛ばし読みになりましたが、これほどきちんと中小企業について論じている書物は他には見当たりません。会社の資料室にあったというのもなんだか驚きでした。2015/01/20

0
可視化と包括化と実証的な側面からアプローチしている。中小企業はSMEという通称である。総合起業活動指数(TEA)の国際比較では、ザンビアが43%で、タイが18%で日本は8%程しかなく、イタリアと同レベルで低い。ニッチ企業は、東京・大阪・愛知・広島の順である。最小平均費用や、ルーカスモデル、IOにおける独占モデル、スティグラーの柔軟性モデル、ジョバノビッチのダイナミクスもでる、ジブラモデルの確率動態アプローチなど懐かしい気持ちでいっぱいになった。2015/09/25

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