内容説明
“もうひとつの美術史”を繙く。印象派展のメンバーはサロンにも同時出品していた、渡仏後すぐサロンに入選を果した無名の日本人画家がいた、ドガの作品をイギリスにもたらした陰の立役者は―知られざるエピソードとともに19世紀末の美の開拓者群像を描く珠玉の評論。図版60点掲載。
目次
第1章 “開拓者”たち―第一回印象派展再考(金融恐慌の波紋;キャプシーヌ街三五番地 ほか)
第2章 揺れるサロン―モネ、それから(クールベとマネ;王党派マクマオン政権 ほか)
第3章 日本人画家、サロン・デビュー―五姓田義松の場合(五姓田義松;一八八一年サロン初入選の謎 ほか)
第4章 モネと出会った日本人たち(パリ講和会議の列席者たち;ブランシュ ほか)
第5章 第一次世界大戦下のドガ・セール(ドガ・コレクション;第一回「コレクション・セール」 ほか)
著者等紹介
吉川節子[ヨシカワセツコ]
1952年生まれ。75年東京大学教養学部教養学科卒業。88年同大大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。91年オックスフォード大学研究員。武蔵大学講師
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