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内容説明
力強く気品ある作風で親しまれる院展の最高峰、遊亀芸術の粋を存分に堪能できる。自叙伝も併載。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆか
14
「良夜」遊亀が心酔している画家の一人、宗達の「枝豆図」は枝豆を通して画面には描かれていない月の光が描写し尽くされているそうで、この絵も月をあえて描かなかったのでは、とあった。顔はピカソ風。「巨匠を偲ぶ」富本憲吉の窯は成城学園の近くにあり、捜真女学校の教員をしていた時から親交があった遊亀は、窯出しの時はいつも案内を受けて出かけていたとの事。水原秋桜子と面識はなかったが、憲吉、一枝夫人死後、秋桜子が小倉の家にくるようになり、憲吉を偲ぶ間柄になったそうだ。「古九谷鉢と葡萄」金沢の博物館で赤絵が少ないのに驚き→ 2022/03/19
パダワン
2
江國香織さんの絵画を紹介しているエッセイ本を読んで知った画家、小倉遊亀(ゆき)さん。105歳まで長生きして、沢山の賞をとった有名な女流画家だそう。その感性の瑞々しさ!いっぺんで好きになってしまい、手軽に買えるポケット画集を購入。『浴女 その一』『その二』『娘』等の人物画、『並ぶ』『古久谷鉢と葡萄』『葱ぼうず』等の静物画、自叙伝の中にも苦労の末にある感謝と明るい心持ちが顕れていて、暖かく清々しい気持ちになれました。2012/01/04
ワタナベ読書愛
0
1991年出版。今なお、斬新で楽しく、見ると不思議な元気が湧いてくる作品を多く残した画家、小倉遊亀。1895年(明治28年)滋賀県大津市生まれ。「遊亀」は本名。一人の女性が画家を志し、修行していく様子を作品1点1点を時系列に並べることで辿れる。画集だが、文庫本よりやや幅広いくらいのサイズで持ち運びがしやすく便利。巻末に収められた本人の随筆から、真面目に一筋の道をしっかり覚悟して歩む魂が感じられる。昭和の日常をそのまま切り取ったような作品は、どれも匂いも温度も感じられる。生命力にあふれた作品。2021/02/07