内容説明
本書ではまず、エネルギー利用の視点から人類の発展と経済近代化の歩みを解説します。エネルギーの大量消費時代を迎え、その環境への影響が大きな問題となってきました。今後はコストをかけずにいかにクリーンなエネルギーを作り出すかが、大きな課題となっています。今世紀に入り、原油価格が乱高下しています。その理由を経済モデルを使いながらやさしく解き明かします。最終章では2050年のエネルギー環境を可能な範囲で予測してみました。
目次
1 エネルギーとは何か
2 人類のエネルギー利用の歩み
3 エネルギー財の特徴
4 エネルギー産業の概要
5 問われる地球温暖化への対応
6 エネルギーの経済モデル
7 エネルギー価格の変動
8 期待されるエネルギー技術の転換
著者等紹介
芥田知至[アクタトモミチ]
三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部主任研究員。1992年早稲田大学政治経済学部経済学科卒業後、山一証券経済研究所を経て、1998年2月、三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)入社。現在、資源・エネルギーを中心に内外経済や市況動向の分析を担当している。同社の「コモディティ・レポート」を執筆。2002年青山学院大学大学院国際政治経済学研究科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tac Tomo
2
コロナ・ショックにより、WTI原油先物価格は20ドル台で推移しているが、2000年代は、新興国の台頭もあり、どちらかというと原油価格の上昇が懸念されていたようだ。原油価格が乱高下しがちの理由の一つは、原油の需要の価格弾力性が低く、在庫の変動が観察しにくいからとのこと。WTI原油の現物の受け渡しの手段が限られていることや、産油国に様々な地政学リスクが存在することも影響している。先行き不透明な世の中であるが、SDGs等が話題になっていることもあるため、今後も各種エネルギー問題に注目していきたい。2020/05/15
tosy
1
途中までしかちゃんと読んでいませんが、エネルギーを科学技術だけではなく、マクロな観点から捉えているようだった(そこ読んでません)。それでも、物理学の単位などは出てきます。いろいろな観点から読めそうです。2011/09/12
karato
1
エネルギーを中心に据えた経済史及び時事問題を纏めた書。折り返しの「2050年のエネルギー環境を可能な範囲で予測してみました」に釣られて購入してみたものの,その方面の内容は物凄く薄い。 とはいえ,近現代のエネルギー問題は網羅的に纏められているように思えるので,教養課程の大学生もしくは高校生の自由研究のネタ本としては丁度良いのではないかと。2011/05/02