出版社内容情報
いい人 過ぎるために抑圧され続けてきた感情が身体に及ぼす影響を、患者へのインタビューを交え解き明かす。
内容説明
「いやだ!」「ノー!」と言わなければ、結局、身体がわたしたちの代わりに「ノー」と言い始めるだろう。強皮症、慢性関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症等の自己免疫疾患をはじめ、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、アルツハイマー病、がん等の病と、成長の過程で無意識のうちに抑圧された感情との関係を、患者へのインタビューを中心に解き明かす。
目次
医学のバミューダ三角海域
いい子すぎて本当の自分を出せない女の子
ストレスと感情コンピテンス
生きたまま埋葬される
もっといい子になりたい
ママ、あなたも「がん」の一部なのよ
ストレス・ホルモン・抑圧・がん
何かいいものがここから出てくる
「がんになりやすい性格」は存在するのか
五五パーセントの法則〔ほか〕
著者等紹介
マテ,ガボール[マテ,ガボール][Mat´e,Gabor]
バンクーバー在住の医師。注意欠陥多動性障害をテーマにしたベストセラー『ばらばらの心 Scattered Mind』の著者。開業医を20年以上続け、緩和ケア専門医でサイコセラピストでもある。バンクーバーのダウンタウン・イーストサイドにある路上生活者施設の医療スタッフも務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamaneko*
69
感情が、これほどまでに生理的な影響力を持っているとは。感情を抑圧することは、喘息やアトピーから自己免疫疾患まで広範囲の病理を引き起こす。感情を上手に表わせないと、人との親密な関係を築けないだけでなく、健康まで損なってしまう。いつも“冷静で客観的でいる”必要なんかない。感じたことは表現しないと!2014/10/06
wildchild@月と猫
34
著者の症例に基づく病気論に賛否はあるだろうが、患者が成長過程で無意識に構築してしまった「行動のクセ」「考え方・感じ方のタイプ」が、健康に影響を及ぼしたり、果ては病気まで引き起こす可能性がある、というのは、私としては内容にほぼ納得がいくものでした。身体と精神は本来一体(不可分)で、人間はいかに精神的な部分に身体を左右されているかということは、日々身に染みて感じています。私は「感情を抑圧」するタイプなので、今の自分の病気との付き合い方を考える上で、示唆に富む(耳に痛い)本でした。2015/05/03
vy na
16
心が「ノー」といっていた過去のことを抑圧されたままにしておくのはよそう。見つめ直して受け入れて、今の自分の身体に聞いてみようと思う。大変参考になりました。2024/11/19
ボルボン
14
感情との付き合い方ですよね。感情なんて邪魔だと思うこともあるけど、押さえつけるのはよくない。利用するとでも申しましょうか、それができればいいなと思いました。ネガティブな感情でもね。2016/07/09
気が向いたらかじかじ
10
「心」というのはやっぱり大切にしないとダメだなあ。「大切にしている“つもり”」ではダメで自分を顧みることが大切だなあ。、2010/11/20