出版社内容情報
ブーバーの生涯と、彼の求め続けた《我と汝》の対話の哲学を紹介。人と人との関係性のあり方や、国や民族を越えた世界平和への道を示す。
内容説明
ユダヤ人でありながらもイスラエルとアラブの和解のために生涯を捧げ、両民族から等しく尊敬された、偉大なる「平和の哲学者」マルティン・ブーバー(一八七八‐一九六五)。他者と自己のうちに等しく「神」を見出す「我と汝」の思想は、アインシュタインをはじめ多くの偉人からの共感を得た。本書は波乱に満ちた彼の生涯をたどりながら、私たちが日々の生活の中で「他者」と本当にわかり合い、争いの人間関係から自由になるための知恵の数々を紹介する。
目次
苦しみは人生の真理が姿を変えたものであり、神があなたと一緒にいるという合図である。―ブーバー哲学の核心「我‐汝」の関係
真の人間性は、利害関係のない人や、立場が下の人に対して、どのような態度を取るかでわかる。―人間を孤独にし社会を殺伐とさせる「我‐それ」の関係
人は成長するほど孤独になっていく。しかし、孤独になるほど真の出会いは近づいている。―ブーバーの思想形成に大きな影響を与えた母親喪失の体験
真理をつかむには、権威ではなく魂の声に従え。真理を伝えるには、単純素朴な事実のみを語れ。―父と祖父母からの影響。少年時代の出来事
秩序も生きる意味も存在するという信念が、苦難を乗り越える際の大きな原動力となる。―ブーバーの頭を悩ませた時間と空間の問題
救世主を待っている限り救世主はやってこない。私たちひとりひとりが救世主なのだから。―ブーバー哲学の母体となったハシディズムとカバラの教え
優しくなければ厳しく愛せない。厳しくなければ優しく愛せない。―生涯の伴侶との出会い
自分の不幸を癒す最強の祈りの言葉「世界の不幸が癒えますように」―シオニズム運動への参加
荒々しい波に乗ったサーファーほど遠くまで進むように、荒々しい運命に乗った人ほど進歩していく。―神秘主義と老子の教え
人生にひそむ最高の価値をつかむためには、危険に満ちた冒険に旅立たねばならない。―「聖なる不安定」と「狭い尾根」〔ほか〕
著者等紹介
斉藤啓一[サイトウケイイチ]
1960年、東京都生まれ。意識の覚醒をメインテーマに、哲学・神秘思想の研究と著作に励む
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