内容説明
昭和37年、突然にヒナ鶏の輸入自由化が行われた。怒涛のごとく押し寄せる外国ヒナ。マスコミは「青い目の鶏」とはやしたて、国産鶏は全滅すると言われた。鶏と一緒に入ってきた様々な病気、薬品。本書は、その中にあって日本の風土にあった健康な鶏を作ろう、農家にも消費者にも喜ばれる卵をたくさん産む鶏を作ろうと、戦前より鶏の改良に全てをかけて、他に例を見ない研究施設を作り、産卵率、抗病性共に追随を許さぬ一代雑種を作り、日本の農産物の中で唯一世界をリードできる分野を作りあげた男達のドラマである。
目次
第1章 留学
第2章 集団遺伝学
第3章 父、後藤静一と孵卵事業
第4章 国際競争の時代を前に
第5章 自由化
第6章 天皇皇后両陛下の行幸啓
第7章 世界のゴトウへ
第8章 偉大な父母であった
第9章 新しい分野への展開