目次
第1巻(編集上の困難;追憶;特徴 ほか)
第2巻(生い立ちの記;牧歌的生活;教育 ほか)
第3巻(近代史の一事件;教会服;象徴 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てれまこし
12
功利主義全盛の時代にドイツ文学や哲学を学んだ変人カーライル。自分の考えをそのまま書いても英国人には受け入れてもらえない。そこで、ドイツ人教授の書いた哲学書を編集解説するという体裁をとる。ドイツ人の悪文癖や比喩好きを揶揄しながら、衣服の哲学という冗談みたいな話でドイツ観念論解説のようなものを読ませてしまう。不可視の精神を目に見えるものにするのが衣服であり、われわれを取り巻くものはすべて衣服である。社会は衣服で成り立っている。半分諷刺のようで半分は真面目な哲学で、内村鑑三や新渡戸稲造なんかも愛読書に挙げてる。2021/03/09
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