内容説明
近年の日本人にその症状が最も多く見られる境界性パーソナリティ障害及び自己愛性パーソナリティ障害にページをさいて執筆。症状に悩む本人にも、ご家族にも分かりやすい解説をこころがけました。
目次
第1章 パーソナリティ障害とは
第2章 境界性パーソナリティ障害
第3章 自己愛性パーソナリティ障害
第4章 その他のパーソナリティ障害
第5章 パーソナリティ障害を生む社会的背景
第6章 パーソナリティ障害の医療・相談機関
著者等紹介
市橋秀夫[イチハシヒデオ]
東京医科歯科大学医学部卒業。同大学の神経精神医学教室で精神医学を研修。都立松沢病院精神科医員および東京都精神医学研究所兼務研究員、都立墨東病院神経科医長、福島大学障害児病理教授を経て市橋クリニック開院(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トラバーユ
5
市橋先生と岡田先生の二大巨頭が、パーソナリティー障害に関する本を出している。岡田先生の方から読んだが、こっちの方が簡略でこちらから読み始めるのがいいかも。こちらの方は境界性と自己愛性という現代日本に多い二つに焦点が当てられていて、また少し違った理解が促される。「学ぶこととはかつては人格の陶冶そのものだった」「パーソナリティー障害を乗り越えると円熟した人生が待っている」このような点は二人の間で一致していた。2019/07/14
SK
3
49*個人の人格の問題で、治療できないと思っていたが、誤解だったようだ。育児の場面で、図や文章に母親ばかりが頻出する。「子育ては母親のすること」という考えが透けて見えてきて、あまり気分が良くない。また、「強い心で生き抜きましょう」(P.188)とアドレスしたり、「つらい障害を乗り越えることができれば、楽しい社会復帰が待っています」(P.191)なんて書いてある。障害さえなくなれば、バラ色の生活がやってくるかのような表現は、いかがなものか。2014/02/23
A
3
「境界性」と「自己愛」パーソナリティ障害だけで各50P取り上げられているのが珍しいと感じた。時間の都合で本当にざっとしか読めなかったのが残念。また読みたい。2013/07/25
amami shin
2
組織に属する身として、自分も含め、人との接し方を見直す良い機会になった。時折あまりに不可解な行動を取る人が最近多くなっているような気がする。家族や社会のノイズが知らぬ間に本人に入り込み、発症するようだ。無自覚な事も多い障害だが、原因や対策が分かりやすく書かれていたので、非常に参考になった。人はグレーで、それを自他共に認めないといつか破綻していく、というくだりが個人的に良かった。
あっくん
2
パーソナリティ障害についての入門書。さっくり書いてあるので、入門書には◎人格障害という言葉は聞くけれど、こんな色々な種類があって、色々な要因、治療法があるのだと知った。知ることで、自分や他人を少し冷静に見れそうな気がする。2016/12/24