内容説明
時代に挑む個性派美術館の企画力。
目次
01 美術空間を建設する
02 海外キュレーターに展覧会づくりを学ぶ
03 アーティストの魅力を引き出す
04 写真を展示する
05 建築展で目指すべきこと
06 屋外展でアートはさらに拡大する
07 思想を展示する
08 庭と日本文化の再発見
09 アートが子どもたちにできること
10 アーティストとの交流
著者等紹介
和多利志津子[ワタリシズコ]
1932年生まれ。72年‐89年ギャルリー・ワタリ主幹。90年よりワタリウム美術館館長。2007年フランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章
和多利恵津子[ワタリエツコ]
1956年生まれ。早稲田大学文学部卒業。80年ミュージアム・ショップ、オン・サンデーズ設立。90年よりワタリウム美術館キュレーターを務め現在に至る
和多利浩一[ワタリコウイチ]
1960年生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。80年オン・サンデーズ設立、83年美術メディア出版社イッシプレス設立。90年よりワタリウム美術館キュレーターを務め現在に至る。92年ドクメンタ9で日本人として初めて働く。95年第1回ヨハネスブルグ・ビエンナーレの日本代表コミッショナー。「原宿・神宮前まちづくり協議会」を発足させ、その初代代表幹事を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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nizimasu
3
青山にあるワタリウム美術館の歴史とそうそうたるアーティストの交流を描いた本。その範囲は絵画を遥かに越え、建築に思想、までフォローする。80年代から90年代において、知のブームといえる状態がサブカルにまで及んでいた往時の時代状況を考える上で、ワタリウムの果たした功績って大きいなと思う。しかもこれが家族経営の美術館がキューレーターなどとの共同でなし得ているというのは驚き以外の何者でもない。いつも気軽にオンサンディーズとか訪れていたけど、少し背筋を伸ばしてちゃんとしよう(笑)2012/10/08
おトニ
1
初代館長である故・和多利志津子さんの行動力と、見識の高さには惚れ惚れする。現代アートを市井の人々の身近なものとするために尽力されてきた和多利さんの遺したこの美術館には、確かに夢が詰まっている。名だたるアーティストとの繋がりは、何にも代えがたい宝物。次にワタリウムへ伺うときには、また別の視点から展示を楽しめそう。2013/01/21
doji
0
回想と当時の文章のそれぞれをみせるつくりがとてもよかった。アートに没頭する著者と、当時の生きたことばたちを読むことにはとても臨場感がある。それにしても、ワタリさんがなにものなのかはいまいち見えてこないのが不思議だった。2017/05/15
藤野
0
いつか行ってみたい美術館。展覧会の背後にはどんな経緯があって、どんな想いがあったのかを知ることが出来てとても楽しい。展覧会名を一覧で読むと「どれもこれも格好良いな……」とときめく。2016/01/01
むちれお
0
現代美術好きの人にとっては、とても面白い本だと思う。ワタリウムで行われた過去のいろんな展覧会が書かれているけど、面白そうな企画ばかりで、是非見たかったなぁ~という思いが募るね。2015/02/24