出版社内容情報
業種を問わずモノづくり現場の使命は、QCDすなわち「製造品質」「製造原価」「生産期間」を高めることで、この達成手段の1つが治具である。本書は、治具設計に必要な「メカ設計」と「作業設計」の知識の習得を目指した入門書。
内容説明
治具の狙いは「楽に作業するため」。楽に作業できれば、製品の(1)品質が上がり(2)早く作業できて(3)安くつくれる!改善アイデアを形にするっておもしろい。
目次
第1章 治具を導入する狙い
第2章 位置決め方法
第3章 固定方法
第4章 ねじの活用
第5章 運動の案内と測定器
第6章 作業性と段取り性
第7章 設計のコツ
著者等紹介
西村仁[ニシムラヒトシ]
ジン・コンサルティング代表/生産技術コンサルタント。1962年生まれ、神戸市出身。1985年立命館大学理工学部機械工学科卒。2006年立命館大学大学院経営学研究科修士課程修了。株式会社村田製作所の生産技術部門で21年間、電子部品組立装置や測定装置等の新規設備開発を担当し、村田製作所グループ全社への導入設備多数。工程設計、工程改善、社内技能講師にも従事。特許多数保有。2007年に独立し、製造業およびサービス業での現場改善による生産性向上支援、及び技術セミナー講師として教育支援をおこなう。経済産業省プロジェクトメンバー、中小企業庁評価委員等歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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サンセット
2
位置決めをするには3方向3回転を固定する必要があり、x方向3点、y方向2点、z方向1点と押さえるのが基本、と知れただけでも収穫だった。固定方法としては、ピン、クランプ、ねじなどが載っていて、押さえる力の計算式もある程度書いてある。2022/03/12
まつ
2
昔なら諸先輩が教えてくれそうなノウハウですが、昨今だと技術継承はされず、ベテランが標準化してくれることもなく、何も知らずに設計して、失敗しないと学べないような内容が盛りだくさんでした。もっとも聞いたところで教えられる人自体がすでに少ないですが。図面に起こすほどの治具は設計したことがありませんが、いろいろな勘所や原理にうなりました。まさに、はじめての治具設計する方におすすめしたい本でした。2020/07/07
ひろし
1
治具設計の基礎を解説してくれている。重点的に解説されているのは固定の仕方。移動と回転の6軸を3.2.1で固定する。面で受けると方あたりになるから逃がしを設けるなど、なんとなく知ってることを整理してくれている。できることなら、具体的な治具による改善事例をもう少し載せてくれるとありがたかったなぁ。2021/08/22
ンジャナメ
0
ページ数は少ないが、エッセンスが詰まっており良い本。2021/03/14
Haruki
0
治具はしばしば使うので、改めてその目的と効果をおさらい。素早く、何度でも、高精度で計測や製造を行うときの効率化が目的であり、すなわちQCDを高める効果となる。基本は位置決めの3・2・1で6軸を固定すること。あとはねじの使い方と使い分けを把握して設計、選定すること、作業性の観点などを意識すること。2021/02/14