内容説明
食品、燃料、新素材から地球温暖化防止まで―実用化のインパクトが明らかに!
目次
序章 ミドリムシ、あなたの隣のすごいやつ
第1章 ミドリムシと米さえあれば人は生きられる―完全栄養食品としての可能性
第2章 ミドリムシがジェット機を飛ばす日―開発が進むミドリムシ燃料の現状と未来
第3章 地球温暖化や水の汚染を防止する切り札―二酸化炭素固定から水質浄化プラントまで
第4章 石油を使わずにプラスチックをつくる―ミドリムシを原料にしたバイオ素材開発
第5章 日本は藻類バイオマスの先進国―ミドリムシそして藻類による新ビジネスの創生へ
著者等紹介
石川憲二[イシカワケンジ]
ジャーナリスト、作家、編集者。1958年東京生まれ。東京理科大学理学部卒業。週刊誌記者を経てフリーランスのライターおよび編集者に。書籍や雑誌記事の制作および小説の執筆を行っているほか、30年以上にわたって企業や研究機関を取材し、科学・技術やビジネスに関する原稿を書き続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
WATA
32
「ミドリムシすごいぞ!」という本。ミドリムシは動物のように動きまわり、植物のように光合成する。だから、動物性ビタミンと植物性ビタミンの両方を豊富に含んでおり、栄養補助食品として最適らしい。また、ジェット燃料やプラスチックの原料としても研究が進んでいるとのこと。実用化にはまだ時間がかかりそうですが、近いうちに「ミドリムシ入り食品」が当たり前になる日がくるのでしょうか。どんな味がするのか、ちょっと気になります。2014/03/05
あるにこ
9
図書館本。動物性を保ちながら、光合成機能を持つミドリムシ。その栄養価は動物と植物の両方を備えることより、貧困国等の栄養失調者への手助けにも期待される。また、バイオ燃料、バイオプラスチックなど環境に優しいため、今のSDGsに適するものだと感じた。この本の出版が約8年前のものであるため、情報は古いと思われるが。バイオ燃料に関しては敷地あたりの生産量もトウモロコシ等よりも良いらしい。ただ、日射量や気温、水資源、面積などの条件が整う地域が日本には少ないらしい。面白い分野と感じ、最新の動向についても調べたい。
Humbaba
8
ミドリムシは非常に多くのメリットを有している。食せば栄養価は豊富であり、また、燃料とすることも出来る。養殖も効率的に行うことができるので、宇宙に持っていくということも可能だろう。ただし、植物と違ってミドリムシを生育してもそれによってセラピー効果はないかもしれない。2014/01/16
クサバナリスト
2
これほど研究がされているとは驚き。私も研究したくなった。2013/12/20
Jacard
1
『僕はミドリムシで世界を救うことに決めました』を読んでミドリムシへの情熱を感じ、この本でミドリムシの魅力を理屈で知れた。ミドリムシパワーだけで飛行機が飛ぶのかと思ってたら、燃料の10%をミドリムシ由来にするという。単純には置き換えられないんだな。/藻類バイオマスとしてたくさん選択肢があるのはすごいけど、将来的にどの研究が覇権を握るんだろう。ミドリムシじゃないかもしれない、と思うと焦ってしまいそう。/ミドリムシ食品スゴイ!けど、それにお世話になる時代には、本物の肉は高級品になってるんだろうか。2022/04/12