出版社内容情報
閉塞感を増しつつある原子力の現状を率直に見つめ21世紀を展望した未来について提言する.それぞれの問題に焦点を当て,鋭く言及している.◆項目 FBR 使用済燃料 プルトニウム 放射性廃棄物 規制緩和の考え方 原子力発電所立地 ほか
内容説明
原子核構造の中に隠されていたエネルギーを人類は発見した。すばらしい科学の成果である。人々は熱狂し、そして幻滅した。科学的真理は必ずしも人間を幸福にしない。壮大な社会的実験を見る思いがする。それでは、いまから原子力をどうすればよいのか。閉塞感を増しつつある原子力の現状を率直に見つめたうえで、二十一世紀に向けて原子力の未来を語ることを目的として、原子力未来研究会を結成した。メンバーはそれぞれなんらかの形で原子力開発にかかわり、わが国の原子力の現状を憂い、それでも原子力の未来を模索した。本書はそのような検討過程から生まれた二十一世紀へ向けた原子力再生の提案書である。
目次
序章 問題意識と提言の要点
第1章 FBRをどうするか
第2章 使用済み燃料をどうするか―「貯蔵」を戦略的に位置づけよ
第3章 プルトニウムをどうするか―再処理・プルトニウム利用政策を転換し、余剰削減に徹せよ
第4章 放射性廃棄物をどうするか―リスクにもとづいた計画評価を
第5章 規制緩和をどう考えるか―不確実性を減らし、競争力を高めよ
第6章 原子力発電所立地をどうするか―地元との新たなる関係を築け
第7章 原子力外交をどうするか―核軍縮・核不拡散でリーダーシップを発揮せよ
第8章 核融合をどうするか―未来像を明らかにし、基盤研究を充実させよ
第9章 原子力政策をどうするか―呪縛を断って制度革新を実行せよ
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