出版社内容情報
双極性障害はうつ病とはまた違った問題を発生させる病気であり,職場の上司,人事,社労士,産業医や産業保健スタッフが対応に困ることも少なくない.本書は双極性障害の当事者の生の声をはじめ,症状の職域への影響や家族へのサポートなどについて,専門的な知識がなくても理解できるように,分かりやすく丁寧に解説する.
秋山 剛[アキヤマツヨシ]
著・文・その他/編集
目次
第1章 職場での本人の体験―「ともに働く」を考える(双極性障害当事者の文化とは;双極性障害当事者の生の声;双極性障害当事者と「ともに働く」を考える)
第2章 職場での対応―こうすれば支援できる(職場での対応;家族とのかかわりかた;対応できる精神科医の見分け方、見つけ方 ほか)
第3章 双極性障害の理解―より深く知る(双極性障害の診断と治療;双極スペクトラムとは何か)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
明るい表通りで🎶
38
この本は、企業における産業医・産業保健スタッフをはじめ、経営責任者、人事・労務担当などのための本。2025/03/14
Die-Go
35
双極性障害を持つ方が、職場との距離感の取り方や、配慮すべき点などが詳しく述べられている。 事例もいくつか載っていて、参考になる。 読んで良かった。★★★★☆2019/01/03
ᚹγअәc0̸א
2
・菓子パン10個一気食いして、死にたくなると徹夜でTwitterする当事者事例(30代女性薬剤師)が好。Mモードでは処方箋を一目見ただけで薬の名前が全部入ってくるという体験をなされたそうだが、躁メカニズムと脳記憶作業との関係性に関心ポイント。 ・「自称文学青年」のBP2当事者(46歳地方自治体職員,病歴10年)の自伝的手記も有難い。単極性Dとは一味違った誘笑的ウィットを感じて嬉。2回目復職後の担当業務が、皮肉にも自立支援医療費(精神通院)の事務であったエピソードなど。
とわも
2
序文にあるように、この本は当事者のための本ではなく企業において当事者に関わる職に就いている人や当事者の上司などのための本であって狭義の医学書ではないが、それでも当事者にとって参考になる情報は多かったし、当事者たちの手記などは読んでいて共感できた。社会行動リズム表やバイポーラーワークブックには興味が湧くが、難しそうだと思った。2021/05/27
Oasist
1
さっと読める手軽な本ではなく、割と専門的な話が多く登場する。 予想以上に読了まで時間がかかってしまった。 本書は同居家族のサポートありきで、一人暮らしの場合のついて触れられてなかったり、文の途中で表が挿入されて読みづらかったりと、マイナス要素はいくつかある。 しかし、自分の現状に対するアプローチや、医師がその診断をするまでにどんなプロセスを踏んでいるかがよく分かったのが勉強になった。 同じ境遇に苦しむ人のためにいつか本書で学んだことを活かしたいと思うが、まずは自身の寛解を目指すのが先だ。2021/09/22