出版社内容情報
《内容》 主として深部小腸の検査法であるダブルバルーン内視鏡について,その開発グループが実地医家に向け,挿入法から診断,治療の実際を紹介.これまで検査が難しかった深部小腸だが,この内視鏡によって,小腸の腫瘍や狭窄,クローン病などの姿をとらえることができる.フルカラーのムービー(DVD)と併せて学習すれば,実技のトレーニングに最適.
《目次》
【主要目次】
1章 ダブルバルーン内視鏡とは何か
2章 器具
A 構成
B 装置
a.スコープ(EN-450P5,EN-450T5)
b.オーバーチューブ(TS-12140,TS-13140)
c.スコープ用バルーン(BS-1)
d.バルーンポンプコントローラー(PB-10)
3章 適応・禁忌と術前検査
A 適応と禁忌
a.適応症例
b.禁忌
B 術前検査
4章 インフォームドコンセント
A インフォームドコンセントの方法
B インフォームドコンセントの内容
a.目的
b.方法
c.偶発症
d.患者の人権に関すること
C 承諾書の内容
5章 挿入原理と特徴
A ダブルバルーン内視鏡の挿入原理
B ダブルバルーン内視鏡の特徴
6章 前処置,前投薬について
A 前処置
a.経口的ダブルバルーン小腸内視鏡検査
b.経肛門的ダブルバルーン小腸内視鏡検査
c.術後胃管
B 前投薬
a.適切なsedation
b.前投薬の種類
c.投与方法
d.モニタリング
7章 機器の準備
A 準備の実際
B 準備をするうえでの注意点
8章 具体的な挿入方法
A 内視鏡検査を行うにあたり
B 経口的(順行性)挿入
C 経肛門的(逆行性)挿入
D 深部小腸での操作
9章 予期される合併症とその対策
A 適応上の問題での合併症
B オーバーチューブに関連した合併症
C バルーンに関連した合併症
D 腹腔内の癒着に関連した合併症
E 選択的造影に伴う合併症
F 内視鏡治療に伴う合併症
10章 内視鏡診断
1.診断にあたって
A 内視鏡観察
B 生検
C 局在診断
D 選択的造影
E その他
2.小腸腫瘍
A 小腸腫瘍
B ダブルバルーン内視鏡で発見された小腸腫瘍
a.Gastrointestinal stromal tumor(GIST)
b.Inflammatory fibroid polyp(IFP)
c.Adenocarcinoma
d.Malignant lymphoma
e.Metastatic large cell carcinoma
3.小腸狭窄
A 小腸狭窄
B 小腸イレウス
C 小腸狭窄の診断
D 小腸狭窄に対するダブルバルーン内視鏡
E 小腸狭窄に対する内視鏡治療
4.小腸潰瘍・糜爛
A Crohn病
B Behcet病
C NSAIDsによる小腸潰瘍
D Meckel潰瘍
E 多発性出血性糜爛
5.術後の腸管病変
A Blind-loop症候群
B 術後癒着性イレウス
6.血管性病変
A Angiodysplasia
B 血管腫
11章 内視鏡治療
1.内視鏡治療の特徴と工夫
A 特徴
B 工夫
C ダブルバルーン内視鏡で使用可能な処置具
a.EN-450P5用処置具
b.EN-450T5で使用できる有用な処置具例
2.止血術
A 小腸出血
B 小腸出血の内視鏡治療
3.ポリペクトミー・EMR
A 適応
B 手技
C 合併症
D 切除された病変の回収方法
a.吸引
b.バスケット鉗子,回収ネット
E 症例呈示
4.バルーン拡張術・ステント
A 引き抜き法による狭窄部のバルーン拡張術の手順
B 狭窄部に対するステント留置への応用
C 脱落させたフードの回収法
D プラスチックチューブのつくり方
12章 その他の応用
1.大腸内視鏡挿入困難例への使用
A 大腸内視鏡挿入困難例
B 挿入困難例以外での大腸における応用
2.術後腸管例への使用
A 術後腸管例での具体的な挿入のコツ
B イレウスの原因精査
3.小腸内異物除去
A 小腸寄生虫の除去
B カプセル内視鏡の除去