出版社内容情報
《内容》 データベースソフトウェア「ファイルメーカーPro」の医療分野での活用・応用法を,具体例を示しながらわかりやすく解説.「ファイルメーカーProで,こんなことができるのか!」と実感でき,すぐに活用できる内容になっている.医療に特化した当ソフト解説書は少なく,データベースの構築や活用をめざす医療関係者は必読の書である.
《目次》
第1章 医学・医療とファイルメーカーPro
1.医療分野におけるIT化と自作診療支援ソフトウエア
2.ファイルメーカーProの人気の理由
a) 習得が容易である
b) リアルタイムに変更できる
c) ソフトウエア自体が安価である
3.ファイルメーカーPro実用例
第2章 手術記録をつくってみよう
1.フィールドを定義し,レイアウトをつくる
2.よく使う値を設定しておき,そのなかから選択する
3.入力したレコードを一覧表示する
4.ボタンひとつでレイアウトを替える
5.計算フィールドで時間の計算
6.年齢の計算
7.挿し絵を挿入する
第3章 手術記録を印刷してみよう
1.規定の用紙に合わせた印刷用レイアウトをつくる
2.生年月日の年,月などを別々のフィールドに分けて印刷する
3.あらかじめ印刷された用紙の選択肢に○を付ける
4.フィールドが複数ページにまたがるレコードを印刷する
5.フィールドの行数が一定でない複数レコードを,むだなく印刷する
第4章 臨床研究で活用してみよう~データの検索・抽出,簡単な統計計算~
1.望みのレコードを検索,抽出する
a) 男性のみを抽出する
b) 70歳以上の男性の直腸癌患者を抽出する
c) 1997年度に手術を受けた70歳以上の男性で,直腸癌または結腸癌の患者を抽出する
d) 前抽出条件から,組織型が空欄になっているデータを除外する
e) 「癌」を含む病名を検索する(ワイルドカード検索)
2.検索条件を保存する
3.平均値,標準偏差値を求める
4.データを一括して変換する
a)「全置換」機能を使う
b)計算フィールドを使う
第5章 データをやりとりしてみよう
1.データをほかの統計ソフトウエアに書き出す
a) Excelに書き出す
b) StatViewに書き出す
2.ほかのソフトウエアで作成したデータを取り込む
3.ファイルのなかから一部を抽出し,別の独立したファイルにする
4.ファイルのなかから一部を抽出し,別のファイルに追加する
5.Macintosh←→Windows間でデータをやりとりする
第6章 基幹システムの患者基本情報を利用しよう
1.ODBCデータソースを設定する
2.クエリーをつくりデータを取り込む
3.スクリプトでデータのインポートを自動化する
4.リレーションを定義する
第7章 病歴管理システム「病歴くん」をつくってみよう~ICD10に対応~
1.ファイル「病歴くん」を作成する
2.ICD-10ファイル「FM病名コードリスト」を作成する
3.ICD-10コード検索を自動化する
4.入院期間を計算する
5.過去の入院既往を呼び出す(ポータルをつくる)
6.ポータルから該当データに飛ぶ
7.同じ患者の入力はルックアップで省力化する
8.オーダリングシステムから患者基本情報をもらう
第8章 紹介医への返事作成プログラム「お返事くん」をつくってみよう
1.必要なフィールドを定義する
2.各フィールドを組み合わせる計算フィールドをつくる
3.計算フィールドで自動構成された文書を加筆・訂正する
4.マージフィールドでフィールド内容を自然に配置する
5.構成された文書の最終チェック
6.入力レイアウトを美しく仕上げる
第9章 連携医師の情報を呼び出そう
1.連携医師の数が少ない場合~連携医師名簿の医師名を直接値一覧にする~
2.医師名と同時に住所もルックアップさせる
3.ポータルを使って,連携医師の値一覧を絞り込む
4.「動的値一覧」を使って,連携医師の値一覧を絞り込む(バージョン5以上)
第10章 画像データベースをつくってみよう
1.手術標本写真や皮膚病変などを管理する
2.スクリプトで画像取り込みを自動化
3.簡単な内視鏡画像ファイリングシステムの自作に挑戦
4.複数の画像のなかから,数枚の画像を選択して印刷する
5.小さい画像で全体を見渡し,クリックで拡大表示させる
第11章 薬剤情報提供書作成プログラム「おくすり君」をつくってみよう
1.データベース「薬剤マスター」をつくる
2.ファイル「おくすり君」をつくり,「薬剤マスター」との間にリレーションを定義する
3.IDと処方日の両者が一致するレコードを,ポータル表示させる
4.印刷画面をつくる
5.値一覧を使って入力を簡単にする
6.さらに入力の効率アップをめざそう
[COLUMN]
発生源入力
データベースの枠を超えたファイルメーカーProの使い方
影を付ける,沈ませるなどのレイアウト上のテクニック
値一覧の形式は,特徴を生かして適材適所で
日付入力について
AppleScriptで,ほかのアプリケーションも操作
機能ボタンや説明を印刷しない
入力画面と出力画面は別にする
バックアップのシステム化
病院のコンピュータに入力された医療情報は誰のもの?
リレーションの落とし穴=登録ボタンのすすめ
病名コードマスターについて
ネットワークについて
パスワードでアクセス制限
フィールドの配置とマージフィールド
縦書き印刷
「フィールド設定」「計算値を挿入」「テキストを挿入」
入力漏れを防ぐスクリプト
画像を連続的に取り込むアドイン
電子カルテに関して
[付録]
おさえておくと便利なキーワード
計算式入力の注意
ファイルメーカーProでつくられたフリーウエア,シェアウエア
役に立つメーリングリスト
内容説明
ファイルメーカーProの真価は、それぞれのニーズに合ったテンプレートをユーザー自身がつくったり、カスタマイズしたりすることで最大限に発揮される。そこで本書は、読者に「ファイルメーカーProで、自分にもこんなことができる!」ということに気づいていただくことをねらいとした。ファイルメーカーProの使い方の網羅的な解説は他書に譲り、医療分野での応用に必要なテクニックに限定して解説した。
目次
医学・医療とファイルメーカーPro
手術記録をつくってみよう
手術記録を印刷してみよう
臨床研究で活用してみよう~データの検索・抽出、簡単な統計計算
データをやりとりしてみよう
基幹システムの患者基本情報を利用しよう
病歴管理システム「病歴くん」をつくってみよう―CD‐10に対応
紹介医への返事作成プログラム「お返事くん」をつくってみよう
連携医師の情報を呼び出そう
画像データベースをつくってみよう
薬剤情報提供書作成プログラム「おくすり君」をつくってみよう
著者等紹介
浅野道雄[アサノミチオ]
1964年静岡県浜松市生まれ。1989年浜松医科大学医学部卒業。1989年協立総合病院外科。1994年秋田赤十字病院胃腸センター。1995年都立駒込病院外科。1997年協立総合病院外科。2000年松田病院医長。現在に至る。専門分野は大腸肛門外科、下部消化器内視鏡診断・治療。所属学会は日本消化器外科学会(専門医)、日本大腸肛門病学会(専門医)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。