運動障害のリハビリテーション

岩谷 力/佐直 信彦/飛松 好子【編】

南江堂（2002/07発売）

• サイズ B5判／ページ数 275p／高さ 26cm
• 商品コード 9784524220441
• NDC分類 494.78
• Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》　病理学的修復に限界がある運動障害や神経疾患について，biopsychosocial medicine （生物的，心理的，社会的影響の相互作用を含む医療）の視点からとらえ直し，新たなパラダイムを提示した実際書．障害者の機能やレベルをモデル化して表現することによってADLやQOLを客観的に評価し，患者の生活に密着した医療，包括的なリハビリテーションプログラムの作成を目指している．　　　　

《目次》
【主要目次】
１　運動障害の構造
　Ａ．運動障害の障害モデル（肢体不自由モデル）
　　ａ．運動障害，肢体不自由とは
　　ｂ．人間の生活医学モデル
　　ｃ．運動障害（肢体不自由）モデル
　　ｄ．運動，動作，日常生活活動，社会参加，健康寿命
　Ｂ．運動障害因子
　　１．変形
　　２．可動域制限，拘縮
　　３．麻痺，筋緊張異常，異常運動（不随意運動），能力低下
　　４．疼痛
　　５．フィットネス
　　６．廃用
　Ｃ．運動障害の疫学
２　運動障害の評価
　Ａ．総論
　　１．評価と測定
　　２．評価，測定の実際
　　３．リハビリテーションにおける評価
　　４．運動，動作，行為の測定
　Ｂ．各階層における評価と尺度
　　１．運動障害
　　２．動作レベル
　　３．行為レベル
　　４．高次脳機能障害
　　５．心理
３　運動障害のリハビリテーション治療
　Ａ．治療の目的とインフォームドコンセント
　　ａ．リハビリテーション治療の目的
　　ｂ．リハビリテーション医療とインフォームドコンセント―機能指向性―
　Ｂ．方法とその原理
　　１．薬物療法
　　２．運動療法
　　３．運動障害に対する手術療法
　　４．物理療法
　　５．義肢と装具
　　６．フィットネス向上
　　７．維持的リハビリテーションと生活指導
　　８．社会資源活用
　　９．リスク管理
４　運動障害各論
　Ａ．神経筋疾患
　　１．片麻痺
　　２．脊髄性麻痺
　　３．神経変性疾患
　　４．筋疾患
　　５．脳性麻痺
　Ｂ．骨関節疾患
　　１．関節リウマチ
　　２．変形性股関節症
　　３．変形性膝関節症
　　４．大腿骨頚部骨折
　　５．骨系統疾患
　　６．骨粗鬆症
　　７．血友病性関節症
　Ｃ．疼痛性疾患
　　１．腰痛疾患
　　２．反射性交感神経ジストロフィー（RSD）
　Ｄ．四肢切断および四肢欠損
　Ｅ．糖尿病足，その他感覚障害に伴う足部の障害
５　評価尺度一覧
１．インペアメント
　Ａ　一般的
　　１　筋力テスト（MMT）
　　２　SF-MPQ
　　３　MelzackによるMPQ（McGill Pain Questionnaire）
　Ｂ　障害，疾病特異的
　　４　日本整形外科学会頚髄症治療成績判定基準個別法
　　５　脊髄損傷の神経学的標準化分類（ASIA）
　　６　日本整形外科学会頚髄症治療成績判定基準　改定17点法
　　７　Brunnstromの回復段階
　　８　アメリカ膝学会膝評価表
　　９　Lysholm膝評価法
　　10　改訂 長谷川式簡易知能評価スケール（HDS-R）
　　11　MMS（Mini-Mental State）
　　12　JDDSTの改訂版
　　13　Vojtaの反射チャート
　　14　発達チャート（Milaniら）
　　15　運動年齢検査項目（体幹・下肢）
　　16　ASIA機能障害尺度
　　17　Steinbrockerの分類
　　18　ARAの慢性関節リウマチ診断基準（1987年改訂）
　　19　日本整形外科学会頚髄症判定基準（100点法）
　　20　腰痛疾患治療成績判定基準
　　21　変形性膝関節症治療成績判定基準
　　22　頚髄損傷者の上肢の麻痺分類（Zancolliの分類）
２．アビリティー，ディスアビリティー
　Ａ　一般的
　　23　PULSESプロフィール
　　24　上肢機能テスト（MFTS）
　　25　Hofferの分類
　　26　機能的自立度評価法（FIM）
　　27　Barthel Index
　　28　手段的ADL尺度
　　29　老研式活動能力指標
　　30　mHAQ（modified Health Assessment Questionnaire）
　　31　活動状況調査表
　　32　標準高次動作性検査の構成
　Ｂ　障害，疾病特異的
　　33　Sharradによる下肢麻痺と歩行能力，Hofferによる歩行レベル
３．参加，ハンディキャップ
　Ａ　一般的
　　34　CHART日本語版および採点方法
４．QOL
　Ａ　一般的
　　35　生活満足度尺度Kの質問文
　　36　SF 36
　　37　NAS-J（Nottingham Adjustment Scale Japanese Version）
　Ｂ　障害，疾病特異的
　　39　骨粗鬆症患者QOL評価質問表（1999年版）

内容説明

肢体不自由学は肢体不自由者の医学的リハビリテーション（Ｒｅｈａｂｉｌｉｔａｔｉｏｎ　Ｍｅｄｉｃｉｎｅ　ｆｏｒ　Ｐｅｒｓｏｎｓ　ｗｉｔｈ　Ｐｈｙｓｉｃａｌ　Ｄｉｓａｂｉｌｉｔｙ）を研究、教育、実践する分野として、医療者として肢体不自由者に医療的介入を行う際に必要となる病気、機能、生活、社会参加、心理の側面を包括的に論理的に理解し、科学的な治療体系を築くことを目標としてきた。肢体不自由者の医学的リハビリテーションを指向することは整形外科とリハビリテーション医学の狭間に立ち続けることである。本書はＢｉｏｐｓｙｃｈｏｓｏｃｉａｌ　Ｍｅｄｉｃｉｎｅの視点に立ち、肢体不自由者の医学的リハビリテーションを模索してきた一里塚である。

目次

１　運動障害の構造（運動障害の障害モデル（肢体不自由モデル）
運動障害因子　ほか）
２　運動障害の評価（総論；各階層における評価と尺度）
３　運動障害のリハビリテーション治療（治療の目的とインフォームドコンセント；方法とその原理）
４　運動障害各論（神経筋疾患；骨関節疾患　ほか）
５　評価尺度一覧（インペアメント；アビリティー、ディスアビリティー　ほか）

著者等紹介

岩谷力［イワヤツトム］
国立身体障害者リハビリテーションセンター更生訓練所長

佐直信彦［サジキノブヒコ］
東北文化学園大学医療福祉学部教授

飛松好子［トビマツヨシコ］
東北大学大学院医学系研究科助教授
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