出版社内容情報
《内容》 ▼循環器疾患の最終的な治療目標である心筋保護について解説.あらゆる心筋障害から心筋を守るための方策としての広義の「心筋保護」について,特に臨床医の立場から,心筋保護治療のどの部分が基礎医学とリンクしているのか,基礎と臨床の接点を考えた構成となっている.▼(1)心筋保護の評価法 (2)症例のプラクティカルな学習 (3)メガスタディ成績の解釈と応用 (4)各種病態の一次予防,二次予防 (5)分子生物学の知識の整理と臨床応用などのテーマを網羅した.▼ベッドサイドの実践的な治療法から分子メカニズムの知識までをこの一冊で習得でき,臨床に役立つよう記述されている. 《目次》 【主要目次】■ベッドサイドからのアプローチ1.虚血性心疾患 A.心筋障害の評価法 B.症例からみた心筋保護 C.大規模臨床試験からみた心筋保護 D.心筋保護のための一次予防2.高血圧性心疾患 A.心筋障害の評価法 B.症例からみた心筋保護 C.大規模臨床試験からみた心筋保護 D.心筋保護・臓器保護のための一次予防3.弁膜症 A.心筋障害の評価法 B.症例からみた心筋保護 C.外科治療の適応からみた心筋保護のための生活指導4.心筋炎,心筋症(肥大型・拡張型),心膜炎 A.重症度と心筋障害の評価法 B.症例からみた心筋保護 C.生命予後の推定と心臓移植の適応5.二次性心筋症 A.確定診断と重症度の評価法 B.症例からみた心筋保護 C.原因疾患による予後推定6.不整脈疾患と突然死 A.重症度診断法 B.症例からみた心筋保護 C.大規模臨床試験からみた薬物療法 D.突然死予防のためのアブレーション,ペースメーカー,植え込み型除細動器7.心臓外科手術における体外循環 A.心筋障害の評価法 B.症例からみた心筋保護 C.Cardioplegiaと心筋保護 D.心筋保護のための術前・術後管理■基礎からのアプローチ 1.ischemic preconditioning 2.心筋スタニングとハイバネーション 3.フリーラジカルとラジカルスカベンジャー 4.アポトーシスとネクローシス 5.心肥大の成因と退縮 6.心筋炎とサイトカイン 7.内皮由来収縮因子と弛緩因子 8.高脂血症と動脈硬化 9.抗不整脈薬の催不整脈作用 10.カルシウム過負荷とカルシウム排泄 11.β受容体の調節 12.冠血管再狭窄と遺伝子治療
内容説明
近年の循環器病学の進歩は著しく、近年、さらに分子生物学的観点からの診断や治療法も幅広く研究されるようになり、これらの知識なくして循環器病学をマスターすることは不可能になってきた。一方、諸外国では大規模なprospective studyの成績が出はじめ、evidence‐based medicineがこれからの心疾患治療の基盤となりつつある。本書はこれらの知識を一冊にまとめ、ベッドサイドの実践的な治療法から分子生物学的知識までがおのずと身につくよう企図したものである。臨床医の立場から、心筋保護治療のどの部分が基礎医学とリンクしているのか、という基礎と臨床の接点についても考慮した。
目次
ベッドサイドからのアプローチ(虚血性心疾患;高血圧性心疾患;弁膜症;心筋炎、心筋症(肥大型・拡張型)、心膜炎 ほか)
基礎からのアプローチ(ischemic preconditioning;心筋スタニングとハイバネーション;フリーラジカルとラジカルスカベンジャー;アポトーシスとネクローシス ほか)
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- 和書
- 短編小説集 春雷