出版社内容情報
《内容》 結核には典型例のほかに,さまざまな症状・所見を示す非典型例も見られ,その診療は容易ではない.結核症の基礎から最新知見までを,国立療養所東京病院の豊富な臨床経験をもとに,わかりやすく解説.さらに関連病態として遭遇することが多い非定型(非結核性)抗酸菌症と肺アスペルギルス症についても詳説し臨床現場で役立つ内容となっている. 《目次》 【主要目次】 1 結核症 1.結核とは何か,結核病学とは何か 2.結核は増えているか A.疫 学 B.結核死亡 3.どのようなときに結核を疑うか A.結核症の診断のすすめ方と胸部X線所見 B.最近の抗酸菌検査法 C.気管支鏡検査 4.結核菌が出たらどうするか A.入院か外来か B.患者への説明 C.集団感染と家族内感染 D.小児結核 E.医療従事者の結核 F.結核予防法と書類の書き方 5.結核症の治療はどうするか A.結核症治療の歴史的流れ B.化学療法の理論的基礎 C.標準的な治療法とは D.結核化学薬の主な副作用 E.合併症がある場合の結核症の治療 F.耐性菌―その検査と治療― G.再発の起こり方と治療 H.化学予防 6.結核症外科治療の適応とその有効性 A.肺結核症 B.膿 胸 C.結核患者の麻酔はどうするのか 7.肺結核後遺症 A.肺結核後遺症とは B.在宅酸素療法・在宅人工呼吸・呼吸リハビリテーション C.肺性心とは何か D.合併する細菌感染症 8.肺外結核症はどう診断し,どう治療するか A.粟粒結核症 B.胸膜炎,膿胸の治療 C.むずかしい脳・髄膜結核 D.忘れてはいけない骨関節結核 9.HIVと結核症 10.結核症学説の進展 11.分子生物学からみた結核研究の将来 12.多彩な臨床例 A.岡IIB型の胸部X線所見 B.粟粒結核+ARDS C.巨大肺嚢胞に液体貯留を認めた肺結核症 D.結核性胸膜炎治癒期に肺内結核腫を形成した例 E.多発結節性病変を呈した肺結核症 F.胸郭外合成樹脂球充填術後の出血性膿胸 G.喉頭結核 H.正中頸嚢胞と誤診された頸部リンパ節結核 I.腸閉塞症状をきたし手術を要した腸結核症 J.心膜切除術を施行した結核性心膜炎 K.卵管結核,骨盤内結核性仮性嚢胞,結核性腹膜炎を併発した肺結核,結核性胸膜炎 L.仙腸関節結核 M.骨盤結核 N.鼠径部流注膿瘍 O.リンパ節病変が鎖骨上窩および主気管支内に穿破した粟粒結核2 非定型抗酸菌症 1.非結核性抗酸菌症とその薬剤感受性 2.非定型抗酸菌症と臨床 3.中葉・舌区型MAC症の病理形態 4.非定型抗酸菌症の治療はどうするか 5.外科療法とその有効性 6.比較的まれな菌種の非定型抗酸菌症 7.HIVと非結核性抗酸菌3 肺アスペルギルス症 1.アスペルギルスとは 2.肺アスペルギルス症の発症と進展 3.腐生性気管支肺アスペルギルス症の病理 4.非侵襲性肺アスペルギルス症の内科治療 5.外科治療の適応とその有効性 6.アレルギー性気管支肺アスペルギルス症資料:今は入手困難な重要書籍
目次
1 結核症(結核とは何か、結核病学とは何か;結核は増えているか;どのようなときに結核を疑うか ほか)
2 非定型抗酸菌症(非結核性抗酸菌症とその薬剤感受性;非定型抗酸菌症と臨床;中葉・舌区型MAC症の病理形態 ほか)
3 肺アスペルギルス症(アスペルギルスとは;肺アスペルギルス症の発症と進展;腐生性気管支肺アスペルギルス症の病理 ほか)