内容説明
絵画に魅せられた小説家エリオット。作家のイメージ創出の背後にひそむ言語観、言語に託された願望、対話的空間の拡がりをテクストの精緻な読みを通して論究する。
目次
序章 エリオット研究史と本書の位置づけ
第1章 『牧師生活の諸景』についての三つの視点―言語意識、絵画的描写、対話性
第2章 『アダム・ビード』―芸術論の確立
第3章 『フロス河の水車場』―『ジェイン・エア』との対話
第4章 長編小説のはざまに生まれたもの―短編小説におけるエリオットの試み
第5章 『サイラス・マーナー』―ワーズワスとの対話
第6章 『ロモラ』―言語への情熱
第7章 『急進主義者フィーリクス・ホルト』―ディケンズとの対話
第8章 『ミドルマーチ』―境界を越えて
第9章 『ダニエル・デロンダ』―未来への希望
終章 エリオットの現代性
著者等紹介
天野みゆき[アマノミユキ]
早稲田大学第一文学部卒業、広島大学大学院文学研究科博士課程後期単位修得退学。博士(文学)。広島女学院大学を経て、現在、県立広島女子大学助教授
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