内容説明
湾岸の高層オフィスビルの屋上にバラバラ死体が入ったスーツケースが置かれていた。その場所へは警備システムが完備した屋内非常階段を上がるか、ヘリコプターで空からアクセスするしか方法がない。だがいずれもその形跡がなく、死体がどうやって運ばれたか特定できないまま捜査は難航する。令和X年、クルマが東京の空を飛ぶ!!空飛ぶクルマ『エアモービル』研究開発の光と影をえぐる本格ミステリー。
著者等紹介
未須本有生[ミスモトユウキ]
1963年長崎県生まれ。東京大学工学部航空学科卒。大手メーカーで航空機の設計に携わる。1997年よりフリーのデザイナー。2014年『推定脅威』で第21回松本清張賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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oldman獺祭魚翁
43
献本 著者は東大工学部航空学科卒で実際に航空機設計や開発に携わった経験が有るようで、ミステリーのメインとなるバラバラ殺人事件よりも、エア・モービルと名付けられた「空飛ぶ自動車」の開発に関する話が中々面白い。どちらかと言えば航空機オタクが喜びそうな知識のオンパレードで、高層ビルの屋上をトリックとした殺人自体その効果はあまり高いとは言えない。従って物語のメインはエア・モービルの開発成功物語になっていて、最終章でトリック(と言っても読み手側は、ほゞ解けてしまっているが……)が明かされても、大きな驚きは少ない。2022/06/23
だるま
11
近未来の日本。空飛ぶクルマ『エアモービル』を開発し設計していく自動車部品メーカーの事業部の面々と、その実現化に難色を示す国交省の役人との攻防。一方、高層ビルの屋上で発見された女性のバラバラ死体の事件を調査する警察。それら2つが交互に描かれる長編ミステリ。空飛ぶクルマの開発の苦労や、どうにか飛行試験まで持ち込めた道程が延々と書かれていて、その部分は面白く読めた。但し、ミステリとしてはイマイチ。どうやってセキュリティのしっかりしたビルの屋上に死体を運べたかが謎の焦点になるが、まあそうだろうなという真相だった。2022/06/24
ムーミンママ
4
空飛ぶクルマ「エアモービル」を巡るミステリー。新しい事業を始めるのは困難だ。。汗 2022/11/24
頭無
4
下町ロケットっぽい×バラバラ殺人ミステリー。もうこの作品は一言「中途半端」です。ミステリーが余計ですね。仕事100、ミステリー0でよかったと思います2022/08/05
無添
1
自動車部品メーカー・モービルリライアントは、下請け体質からの脱却を図るべく新規事業を立ち上げ、さらなる発展を期して航空業界へと進出した。2022/07/28