内容説明
宮村は店舗設計を任されているコルバカフェのオーナー神谷から龍神池近くの別荘にコルバカフェの社員たちと共に招待される。しかし、道路に繋がる吊り橋が斜面の崩落によって落ちてしまう。山道を迂回すれば戻ることが出来ることから落ち着いていた一同だが、深夜密室状態の部屋で神谷が殺されていた。
著者等紹介
門前典之[モンゼンノリユキ]
2001年に『建築屍材』で第11回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紅はこべ
104
このシリーズの中で一番判りにくかった。建物の様子がよくわからない。犯人が結びついたのがどうしてかわからはい。堀木や津田がどうして殺人を手掛けたのかわからない。津田は神谷社長を恨んでいたのか、堀木は社長になりたかったのか、黒江もなりたかったんだろうけど。骨折り損のくたびれ儲けのトリックだった。2024/05/17
雪紫
66
「見えないグリーン」以上に最小の密室。カジタツさんとは関係ない龍神池から揚がった1.5m以上のコンクリートの卵。その中には右目に包丁の刺さった女性の白骨が・・・。カフェの社長が相次いで密室で殺され、遺体をオブジェにするドリルキラーが跳梁する。声優好きなら被害者の名前に反応せざるを得ないけど門前さん、盛り過ぎです・・・。卵の密室を含めた個々の謎が霞むくらいに様々なトリックを詰め込んだ、お腹いっぱいミステリ。バカトリック感は薄めだけど、ボリュームたくさん。寝る前に読むと情報多くてパンクします。2022/04/23
のりオバ
53
会社の慰労会と称して別荘に泊まった6人。社長が殺されたことから全員容疑者になる。とにかく読みづらくて何度も遡ってページをめくり返しました💦容疑者を人によっては苗字で呼んだり名前の方で呼んだりでわけわからないことも。全員のアリバイを全て文章で何度も繰り返し書き出してるのでそれを読む辛さ。時々誰が喋ってるのかわからないカギかっこもひとつやふたつではない。読むのも苦しいが犯人がわかるまでと何とか読んだ。でも辛すぎたせいで犯人がわかってからも驚きよりもほっとした感が・・・😅トリック的には楽しめました2022/06/03
koma-inu
51
コンクリート卵に閉じ込められた刺殺体、「世界最小の密室」に挑んだ意欲作。が、別の館で起こった密室、アリバイの謎を中心に話が進み、何とも複雑な構成になってます。終盤は怒涛のように回収されますが、てんこ盛りにした分、驚きはアッサリめ。密室よりもアリバイトリックが綿密なので、そちらが見所です。トリックの必然性の無さ、細かな矛盾が有るにはありますが、作者はそこは折り込み済みな気がしますので、広い心で読むのがいいです。あと、何となく御手洗シリーズを意識している?でしょうか。2022/07/17
Syo
28
よくできた話でした2022/06/04