内容説明
セレブから秘密裏に依頼をうけ、難解な事件を解き明かすダーク探偵。ワトソン役として指名された売れない本格作家三神悠也は大富豪・天綬在正の館へ招かれる。ミステリー・マニアが集うその館には黒死卿から脅迫状が届き、乱歩と正史の作品を基にした連続密室殺人事件がおこる。土蔵に転がる血みどろの死体!宙を舞い、足跡を残さずに消えさる怪人!赤い乱歩の密室と白い正史の密室が意味するものは。
著者等紹介
獅子宮敏彦[シシグウトシヒコ]
奈良県生まれ。龍谷大学卒。2003年「神国崩壊」で第十回創元推理短編賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ホームズ
17
江戸川乱歩や横溝正史などの作品の内容に触れる部分が多く未読の人は読まない方がいいのかな~。冒頭に注意書きがあるけど。基本的に登場人物の名前が大げさな作品はこけおどし感が強く好みではない。ダーク探偵登場後の展開は良かった。しかし密室の謎についてはう~ん。もう少しストレートな展開を期待したので・・・。犯行の動機もちょっと現実感がないというかなんと言うか。こういった館を舞台にした小説には館の図と登場人物表が欲しいな~。次回に期待という感じの作家さん。2012/03/31
陽介@中四国読メの会参加中
9
ううーん、微妙。この前に読んだのが『女王国の城』と言う、好きな作家さんの好きなシリーズだったということを差っ引いたとしても、「これってどうよ?」という感じです。乱歩や横溝作品に対する過剰なほどの愛は感じられましたし、そっち読んでみたいという気にはなりましたけど、先人の造り出したものにおんぶに抱っこはどうなんだろうなぁ。2013/07/17
ハスゴン
8
何だかかつての少年探偵団が大人になったらと言う感じで、僕は好感が持てました。2015/05/22
y yoshi (イツモ ホンヲ ハナシマセンデシタ)
6
初読の作家さん。本格ミステリーワールド第三弾。奈良県出身だったのか!乱歩と正史がいっぱい!(黒死館も)黒死館は読もうと思っているんですがね~。幻遊城に行ってみたい。図書室に入ってみたい。三神さんの作品を読んでみたい。2019/05/14
たこやき
6
結構なバカミスで……。本格マニアが集う館で起きた連続殺人。乱歩や正史などをはじめとするミステリ談義を交えながら、その真相へ。ハウダニット、フーダニットがメインに見せて、実はホワイダニットが主の作品。ここまで来ると、完全にアッチの世界の話。それを「バカバカしい」と大笑いできるか、投げ捨てるかで評価が変わりそう。しかし、主人公はあのオチで、その後、どうしたのだろう? どう考えても警察にマークされるだけじゃないかしら?2012/05/11