内容説明
群馬県北部の寒村、首ノ原。村の名家神月家の長女、彩が結婚式の前日に首を切られて殺害され、首は近くの寺に置かれていた。その後、彩の幼なじみ達が次々と殺害される連続殺人事件へ発展していく。僻地の交番勤務を望みながら度重なる不運(?)にみまわれ、県警捜査一課の刑事となった浜中康平と彩の祖母、一乃から事件の解決を依頼された脱力系名探偵・海老原浩一の二人が捜査を進めて行くが…。
著者等紹介
小島正樹[コジママサキ]
埼玉県生まれ。著作に『十三回忌』『扼殺のロンド』(原書房)、『武家屋敷の殺人』『四月の橋』(講談社)など。スケールの大きなトリックと、最後まで目の離せないどんでん返しを得意とする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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W-G
256
小島作品3冊目。徐々に気になる点が目立ち始めている。かなり仰々しく装飾的な犯行を多投するので、用いるトリックがショボいと一気に醒める。海老原シリーズ前2作ではかろうじて保たれていたバランスが、今作では崩れてきている。蓋然性が無く、トリックのためのトリックも多い。龍の飛翔トリックなどは、やりすぎというよりも完全にこじつけ。というか普通は気付かれる。海老原含め主要人物の精神年齢の低い振る舞いもマイナス要因の一つ。御手洗潔はエキセントリックではあっても幼稚ではない。そこの線引きが上手くいっていない気がする。2016/10/16
ダイ@2019.11.2~一時休止
114
海老原浩一その4。時系列的にはその1とその2の間みたい。小島さんらしいやりすぎミステリーなんだけど納得のいかないトリックも・・・。強烈なばあちゃんがいいアクセント。2016/08/01
papako
67
あれ?これはシリーズ最初の方でした。文庫化されてないのかしら?海老原と浜中刑事出会いのお話。村の女子の大変さ。誰が殺した?なぜ首はそこに?くそ坊主の悪行が暴かれて良かった。一乃ばぁと海老原、浜中のやりとり。2時間サスペンスのノリで楽しめました。2020/06/07
momi
47
海老原シリーズ!探偵・海老原と刑事の浜中くん、そして一乃ばぁちゃん登場です!今回の事件は…村の名家…一乃ばぁの家で花嫁衣装を着たまま首を切られるという殺人事件がおきてしまいました。そして鐘が鳴ると…花嫁の幼なじみ達が次々と殺される連続事件がおきてしまいます。閉鎖的で伝説のある村でおきた殺人事件!これは祟りか…化け物の仕業か!今回も相変わらず強引にもっていく力技ですが、結構本格ミステリーの匂いがする作品でした。二転三転…事件の真相…諸悪の根源のアイツは気分が悪くなるほど許せません!一乃ばぁいいキャラですね〜2017/05/24
イノ
37
詰め込みミステリーという聞いた事も無い言葉に惹かれて。 プロローグから謎めいてて素晴らしい! 本編もこれでもかと出てくるトリック、怪奇現象と風呂敷目いっぱいに広げて力ずくなとこもあるけどちゃんと畳んで、昭和の雰囲気も良いし、ばあちゃんと探偵と警官の掛け合いがまた緩くて笑ってしまう。 突っ込みどころも多々あるので推理物だけど細かい事気にしない人にはお勧めです。 シリーズ物らしいので、ちょっとずつ読んで行きたい。 面白かった~。2016/08/16