内容説明
あまりにも殺伐とした世界と日本―人類は何を喪失したのか。芭蕉と蕪村の句と生涯に見る生命をいとおしむ心、美しい情感、ユーモアと、ひたむきな努力が三百年の時空を超えて今、迫る。
目次
第1部 芭蕉と蕪村、故郷と母(芭蕉の母と蕪村の母―対照的な境遇の中で共通する思い;故郷への思い―帰る芭蕉、帰れぬ蕪村)
第2部 芭蕉の謎(生家、仕官、教養の謎―大坂や京へなぜ行かなかったか;江戸の暮らしと妻子の謎―日本橋の桃青と深川の芭蕉 ほか)
第3部 蕪村の不思議(夜半亭との出会い―父のような師;青春放浪時代―多くを語らぬ大旅行 ほか)
第4部 芭蕉と蕪村の四季(京の春、江戸の春―伸び伸びと太平を謳歌;五月雨と牡丹―「最上川」と「家二軒」 ほか)
第5部 二十一世紀の視点から(未来に生きる名句―旅人と農民)
著者等紹介
中名生正昭[ナカノミョウマサアキ]
1927年生まれ、東北大学法学部卒。読売新聞社編集局参与、同社経営計画委員会幹事代表、総合技術開発室長、編集委員、株式会社東京読売サービス取締役企画制作本部長を歴任。日本マスコミュニケーション学会、画像電子学会、日本山岳会各会員。近現代史を研究
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