感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
28
『暗闇坂の人喰いの木』のみ既読。この時期の島田荘司の特に短編に顕著だが、読んでいるとリアルな街が感じられるのだ。この頃、島田が都市論に関心を示していたことが大きいが、何より実在の街からミステリを島田が感じ取っていた証しだろう。それは江戸を舞台にした「暗闇団子」ですら同様で、街そのものが主人公と言ってもいいほどだ。しかし、街以上に島田が意識しているのが奇想だろう。島田荘司のミステリにおいては、単に謎があるだけでは駄目なのだ。その謎は幻想的かつ詩的でないといけない。つまり、奇想なのだ。(つづく)2025/01/10
だるま
15
本の内容以前に書きたい事が一つ。これ、全集の9巻なのだけど、8巻まで定価が3,850円だったのに、この巻は4,950円に跳ね上がっているのはどういう事? 厚みがやや増しているとは言え、これは酷い。『御手洗潔のダンス』『踊る手なが猿』『暗闇坂の人喰いの木』の合成本であるが、単体で買った方がずっと安いよ。値上げするにしても、精々一割増しが相場だと思うがなあ。で、やっと内容です。まあ、島田先生の躍動期の作品なので、全て再読だったが充分面白かった。御手洗物の第3長編『暗闇坂・・・』は改訂完全版になり傑作を再認識。2024/07/21
crow
3
月報の伊坂幸太郎対談を読了。2024/07/14