出版社内容情報
《内容》 本大系の最終巻となる本巻では、皮膚を構成する細胞や分子の相互作用を説明することによって、他巻で詳述されている各疾患についての理解を深めることができるよう構成されています。皮膚の発生の理解ならびに知識の整理において、臨床・基礎研究のうえで必携の1冊です。
《目次》
■皮膚の発生と病態
皮膚の発生
皮膚のモザイシズム
皮膚のBlaschko線
■皮膚の機能と病態
□表皮
角層の機能と病態への関与
角化の機序と病態への関与
ケラチノサイトに関連する増殖因子とその病態への関与
ケラチノサイトが産生するサイトカイン、ケモカイン
ケラチノサイトの幹細胞と病態への関与
デスモソームの機能と病態への関与
表皮ケラチノサイトのアポトーシス
メラノサイトのメラニン産生調節機構と病態への関与
メラノサイトの増殖分子と遊走
メラノサイトの幹細胞と病態への関与
メラノサイトとケラチノサイトの相互作用
Langerhans細胞の抗原提示、遊走、病態への関与
Langerhans細胞とケラチノサイトの相互作用
Merkel細胞の機能と病態への関与
□基底膜
基底膜の機能と病態への関与
□真皮・皮下組織
線維芽細胞の多様性と病態への関与
膠原線維の産生制御機構と病態への関与
弾性線維の産生制御機構と病態への関与
細胞外基質の産生制御機構と病態への関与
真皮樹状細胞の機能と病態への関与
肥満細胞の機能と病態への関与
マクロファージの機能と病態への関与
血管内皮細胞の機能と病態への関与
リンパ管内皮細胞の機能と病態への関与
皮膚の神経線維の分布,機能と病態への関与
脂肪細胞の機能と病態への関与
□皮膚付属器
毛周期と幹細胞の病態への関与
脂腺の機能と病態への関与
汗腺の機能と病態への関与
■索引
内容説明
皮膚疾患のそれぞれにおける病態については各疾患の巻で述べられている。本巻は、皮膚を構成する細胞や分子間の関係、あるいは、相互作用をより良く理解するという意図に基づいて全体が構成されている。本巻以外で述べられたことが縦糸だとすると、本巻は横糸を形作っているということもできるであろう。『現代皮膚科学大系』でまとめられていた皮膚疾患の病態についての理解が、この『最新皮膚科学大系』において、さらに遺伝子・分子のレベルにまで深まってきている過程とともに、皮膚の病態を作りだすことになる機構が、細胞間相互作用が、さまざまな分子によって担われていること、そして、その分子が明らかになってきていることがよくみてとれるであろう。このことは、皮膚の発生についての理解にもいえることである。それゆえに、本巻では、皮膚の発生についての記述が大きな部分を占めることとなった。
目次
皮膚の発生と病態(皮膚の発生;皮膚のモザイシズム;皮膚のBlaschko線)
皮膚の機能と病態(表皮;基底膜;真皮・皮下組織;皮膚付属器)
著者等紹介
玉置邦彦[タマキクニヒコ]
東京大学教授
飯塚一[イイズカハジメ]
旭川医科大学教授
清水宏[シミズヒロシ]
北海道大学教授
富田靖[トミタヤスシ]
名古屋大学教授
宮地良樹[ミヤジヨシキ]
京都大学教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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