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出版社内容情報
《内容》 脳卒中は,わが国で死因の高位を占め続けているにもかかわらず,「治らないから寝かしておけ」という風潮がつい最近までありました.しかし近年の画像診断技術や脳血管治療の著しい進歩,またevidenceに基づく臨床研究により,脳卒中は緊急疾患であり,超急性期での適切な治療により患者の予後を大幅に改善することがわかってきました.そこで,アメリカでは心筋虚血「ハートアタック」にならって「ブレインアタック」と呼び,大キャンペーンが始まっています.本書は,この超急性期の脳卒中の診断から治療,クリティカルパスまで,最新の知見を基に解説した臨床医師必読の書です 《目次》 変貌する脳卒中への古くて新しい対応―完治する脳卒中を目指して「痛みのないの脳卒中」もブレインアタックとして■急性期脳卒中患者の診察時のポイント1.脳卒中の分類と頻度2.急性期の問診,診察,一般検査の流れ3.病歴,問診から危険な前駆症状を知る一過性脳虚血発作と脳梗塞―問診でわかることくも膜下出血の警告症状と軽症発作■見落とせない急性期の画像所見は何か1.CT2.ヘリカルCTを用いた3D-CTA3.diffusion MRI,perfusion MRI4.SPECT5.頸部血管超音波検査6.経頭蓋超音波検査7.脳血管撮影,DSA,MRA8.心エコーと心電図■超急性期の臨床診断1.脳梗塞 臨床病型の鑑別法 責任病巣の推定法2.脳出血―重症例のサインと病巣診断3.くも膜下出血―再破裂を防ぐための初期診療のポイント4.その他の脳血管障害の急性期のポイント5.脳卒中の早期重症度診断―各種脳卒中スケールと予後判定■超急性期の治療―まずすべきこと,やってはいけないこと1.脳梗塞 全般的管理 血栓溶解療法の現状と今後 脳血栓症に対する抗血栓療法 血管内手術 脳梗塞急性期の外科的管理 心原性脳塞栓症に対する早期再発予防2.脳出血 超急性期管理 超急性期血腫除去3.くも膜下出血 術前管理と治療方針 脳動脈瘤超急性期根治術と術後管理 解離性脳動脈瘤 血管内外科治療4.急性期のリハビリテーション■急性期の病態―臨床における早期治療の根拠を知る1.超急性期脳虚血の脳循環代謝―PETからベッドサイドにフィードバックできること2.超急性期脳虚血の脳循環代謝―実験的脳虚血からベッドサイドにフィードバックできること3.脳梗塞急性期の凝血学的変動―血栓準備状態と抗血栓薬療法4.急性期脳虚血時の血小板動態と循環障害―治療の根拠5.くも膜下出血後の脳血管攣縮のメカニズム■脳卒中急性期治療の近未来1.脳保護薬2.低体温療法■現状における脳卒中の超救急診療の問題点1.医学教育と脳卒中診療医2.脳卒中救急医療システムとstroke care unitのあり方 これからの急性期脳卒中センター 世界からみた日本の脳卒中急性期治療3.急性期脳卒中の疫学:脳卒中発症の将来予測―統計からみた臨床診断の不確実性4.脳卒中急性期診療の医療経済■付録付1.脳梗塞急性期の治療試案付2.くも膜下出血急性期の治療試案付3.脳出血急性期の治療試案付4.脳卒中の外科的処置一覧