内容説明
商法は実定科目の中でも、「馴染みが薄く」「地味」であると印象が強い分野であると思われる。そのなかで、テレビ・新聞などで話題になる会社法と比較しても商法総則・商行為法は、現代の企業取引といささかかけ離れている部分もあり、法規定の理解が難しい領域であるとされている。本書は、具体的な事例をふんだんに用いると共に、著者独特の語り口とあいまって、最高にわかりやすい入門書となっている。
目次
第1章 私法体系の中で商法総則・商行為法と称される分野はどう位置づけられるのか
第2章 市場経済社会は「法律行為」と呼ばれる最小単位によって成り立っている―意思表示・法律行為とは?
第3章 商法が適用される世界の鳥瞰図を描こう―誰のどのような行為に商法が適用されるのか?
第4章 さあ商売を始めよう―誰がいつどうやって商人になるのだろう?どんな名称で商売しようか?
第5章 商売が軌道に乗ったなら―他人の労力を利用する。店舗網を整備する。どうやったらいいのか?
第6章 敵を知り己れを知らば百戦危うからず―商業登記・商業帳簿制度の意義、営業の譲渡
第7章 商人のための作戦行動マニュアル―商行為法の特色を知ろう
第8章 最も原初的な取引行為、商事売買―商事売買に関する商法の特則はどうなっているか
第9章 物流を支える商法・その1(運送営業、運送取扱営業)―総説および運送にかかわる商人
第10章 物流を支える商人・その2―倉庫営業
第11章 客の荷物は大切に―場屋営業
第12章 商行為法上の特殊な契約を見ておこう―交互計算、匿名組合



