内容説明
円高によって、わが国の一人当たり国民総生産はドル表示ではアメリカを凌駕するようになった。それだけにわが国に対する諸外国の期待も高まり、同時に市場が閉鎖的だという批判もエスカレートしている。本書では、1985年以後のドル安のもとで生じている大きな動き―米・日・欧の同時好況、NIESの活況、EC統合運動、累積債務問題―を中心に、最近の世界経済情勢を随所に取り入れた。
目次
1 世界における日本経済の立場
2 なにが世界経済を繁栄させたか
3 高成長に貢献した世界貿易の拡大
4 国際通貨問題―フロート制は有効か
5 インフレなき成長は可能か
6 資源不足によって成長はとまるか
7 南北問題を考える
8 急増する東西貿易と共産圏経済の実情
9 中進国のパワーをどう活かすか
10 最近の世界経済―国際的政策協調の必要