内容説明
弁護士の渉外法務というと、日本企業が海外に拠点や市場を拡大する際の法務、いわゆるアウトバウンドで日本企業側の目線に立ったものが圧倒的多数であった。一方で近年は、外国企業による日本への投資も増え、それにあわせる形で法律相談も増え続けているように思われる。そこで本書はインバウンドビジネス法務の案件対応に焦点を当て、論点となりやすいテーマ別にQ&A形式で解説を掲載している。類書があまりなく、なかなか語られない切り口ではあるが、今後アドバイスが求められる場面は増えるだろうと予測される。本書が弁護士をはじめ実務家の方々の一助となれば幸いである。
目次
第1章 受任手続一般(インバウンドビジネス法務案件総論;外国語能力や外国での経験 ほか)
第2章 日本国内への進出(日本への進出形態;日本への進出にあたって留意すべき法律 ほか)
第3章 不動産(不動産分野における外資規制;外国企業による日本の不動産売買契約 ほか)
第4章 人事労務(外国企業からの人事労務相談;外国人役員・労働者の受入れ ほか)
第5章 紛争解決(訴訟提起;訴訟審理 ほか)
著者等紹介
土田道夫[ツチダミチオ]
2024年弁護士登録。同志社大学法学部・大学院法学研究科教授。労働法と国際私法を交錯する法律問題に関する研究を行い、インバウンド法務にも関心を抱いている
大林良寛[オオバヤシヨシヒロ]
2008年弁護士登録(61期)。東京大学法学部、立命館大学法科大学院卒。14年にシンガポールへ留学、シンガポール国立大学法学修士を取得し、15年までシンガポール、インドネシア、タイの現地法律事務所で実務経験を積む。アジア法務案件に加えて、知的財産権の分野も手がけている
金大〓[キンダイヨウ]
2009年弁護士登録(62期)。同志社大学法学部卒。日本国内業務に従事した後、13年から15年まで、中国および韓国の現地法律事務所で実務経験を積む。現在は、日本国内業務のほか、主に韓国企業をクライアントとして、日本への事業進出や進出後の日本国内における事業運営について、法務アドバイザーとして関与している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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