内容説明
元財務捜査官が教える捜査手法のキホンと考え方。捜査の開始から実際の帳簿分析、まとめまでを流れに沿って解説。
目次
第1編 財務捜査の概要と捜査の開始まで(財務捜査の概要;不正の端緒;捜査体制と情報の管理;財務捜査の注意点;捜査方針の決定;証拠の収集・管理)
第2編 財務捜査の実際(決算書分析;預金・現金、証憑書類の捜査;その他勘定科目の分析;罪名別財務捜査;機能別財務捜査手法)
第3編 取調べと財務捜査のまとめ(取調べ;捜査のまとめ)
著者等紹介
横山誠[ヨコヤママコト]
税理士・行政書士。1963年埼玉県生まれ。早稲田大学商学部卒。信託銀行に勤務の後、製造会社へ転職し経理、税務業務を担当。1997年税理士試験合格。1999年埼玉県警察本部に財務捜査官として採用され、警部補から警視まで昇任。2024年に定年退官するまでの25年間、横領や詐欺事件などの知能犯事件をはじめ、殺人事件、生活経済事件等の財務捜査に当たる。警察大学校財務捜査研修センター勤務、本部長指定技能指導官を通じ捜査員育成にも従事。2024年横山誠税理士・行政書士事務所を開業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ととろ
3
月村了衛『機龍警察 狼眼殺手』に登場した仁礼草介警視庁捜査二課財務捜査官の解像度を上げたくて読んだ。公認会計士や税理士の資格保有者で業務経験も問われ、かつ警察官を志望するなんて人間が特殊なのはわかるけど、全国の警察に50名程度しかいないとなると、財務捜査官とは極めて貴重な人材なのだと理解した。先入観で国税との協調を想定していたが、税務職員の守秘義務により警察からの照会に回答できない制約があることから、表向きには警察独自に進めていく必要があり、財務捜査官がいなければ紐解けない経済犯罪があることがわかった。2025/02/17