出版社内容情報
14の重要事件を素材に、判決・審決で取り上げられた「証拠」の詳細な検討から、社内文書等が独禁法違反認定において評価されたプロセスを追体験し法的リスクの備えとする。
内容説明
事実認定で重要視された「証拠」に焦点をあて、14の事案の徹底的な検討から日常のビジネスに潜む独禁法違反リスクを感じとる感覚を追体験する。
目次
第1編 共同行為(カルテル・入札談合・業務提携)(カルテル事案での「独自値上げ」という反論の説得力―東芝ケミカル事件;違反行為について、関係者の素朴な認識や調査当初の想定と最終的な認定とがズレる場合―安藤造園土木事件;カルテル事案では「木を見る」のではなく「森を見る」ことが必要―元詰種子事件;カルテル事案で求められる「証拠探し」と「事実の見立て」の間の試行錯誤―モディファイヤー事件;「自発的な自己拘束の相互認識認容」から始まる、カルテル規制の要件充足性―多摩談合事件 ほか)
第2編 単独行為(私的独占・不公正な取引方法)(流通政策に「価格維持効果あり」とされてしまう場合とは―ソニー・コンピュータエンタテインメント事件;ライバルとの直接的な競争行動の中で採られる攻撃的な社内方針の注意点―第一興商事件;競争戦略の「動機・目的」と私的独占(「人為性」の要件その1)―NTT東日本事件
通常の経済活動とみられる行為と私的独占(「人為性」の要件その2)―JASRAC事件
知的財産権のライセンス契約がライセンシーの研究開発意欲を阻害するおそれのある場合とは―クアルコム事件 ほか)
著者等紹介
向宣明[ムカイノブアキ]
現職:桃尾・松尾・難波法律事務所パートナー弁護士、一橋大学大学院法学研究科ビジネスロー専攻客員教授(独占禁止法)、立命館大学法科大学院非常勤講師(独占禁止法)。1996年4月弁護士登録。同月桃尾・松尾・難波法律事務所入所
南部利之[ナンブトシユキ]
現職:桃尾・松尾・難波法律事務所アドバイザー。1982年4月公正取引委員会事務局入局。消費者取引課長、官房国際課長、審査局管理企画課長、経済取引局総務課長、審査局犯則審査部長、官房審議官(国際担当)、官房総括審議官、審査局長を経て、2019年7月退官。同年12月桃尾・松尾・難波法律事務所入所(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
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