税制と経済学―その言説に根拠はあるのか

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税制と経済学―その言説に根拠はあるのか

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  • サイズ A5判/ページ数 208p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784502489112
  • NDC分類 345.1
  • Cコード C3033

出版社内容情報

「高い労働所得税は勤労意欲を削ぐ」といった税制にかかわる一見もっともらしい言説が、根拠を持つものであるのかを、経済学的な研究をレビューしながら検討する。

内容説明

日本では、新聞、雑誌、テレビ、ウェブ等の各種メディアを通じて、様々な税制をめぐる「公的言説(public discourse)」が流布されている。税に関する言説は、人々の日頃の税に関する不満も手伝って、大きな関心を引きやすい。特にその言説が自己の負担に直接関わるのであれば、それが根拠を欠いていても、もしくは現存する根拠に反しているとしても、単に「もっともらしい」という理由だけで容易に信じることになるかもしれない。その結果、信頼性の乏しい言説が人口に膾炙することになり、実際の税制改革に影響を与えることになるのではないだろうか。万人が納得できる税制改革は稀であり、最終的には日本の民主主義制度下で許容される意思決定過程の中での政治的な判断に依らざるを得ない。しかしそうであっても、その判断に至る過程において、事実と異なる思い込みや、根拠のない言説が影響を持つことは許容されるべきではなかろう。本書ではこのような問題意識を持って、いくつかの税にまつわる言説が相応の根拠を持つかについて、経済学的な研究をレビューしながら検討する。

目次

第1章 「年収の壁」と配偶者控除―配偶者控除は就業調整を引き起こすのか
第2章 課税と労働供給―労働所得税は勤労意欲を削ぐのか
第3章 課税と再分配―税は格差の縮小に貢献できるのか
第4章 企業課税と経済活力―企業減税は経済成長を促進するのか
第5章 消費税と今後の税制―軽減税率は役に立っているのか
終章 「きちんと考える」ということ

著者等紹介

林正義[ハヤシマサヨシ]
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授。青山学院大学国際政治経済学部卒業。クイーンズ大学(カナダ)Ph.D(経済学)。明治学院大学講師・助教授、財務省財務総合政策研究所総括主任研究官、一橋大学准教授、東京大学准教授等を経て2014年より現職。政府税制調査会特別委員(2013年6月~2023年6月)、日本財政学会代表理事(会長相当職)(2020年10月~2023年10月)、その他政府委員会委員・学会役員等を歴任。現在は、財務省財務総合政策研究所特別研究官、日本学術振興会学術システム研究センター主任研究員(社会科学専門調査班)等を務める。主著:『生活保護の経済分析』(共著、東京大学出版会、2008年、第51回日経・経済図書文化賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とりもり

2
良書。税制を巡るもっともらしい言説がいかに根拠がないかを実証研究によって検証する。採り上げたテーマは「配偶者控除」「労働所得税」「課税と再分配」「企業減税」「消費税軽減税率」だが、ちょうど「103万円の壁」問題が盛り上がっていた配偶者控除が最もタイムリーかと。本書でも明らかなように、ほぼ制度としては解消済なのに政治問題化させ、本来の意義とは異なる勤労学生の問題に矮小化させてまで導入を迫る某政党のスタンスがいかにエビデンスに基づかないかがよく分かる。EBPMを巡る課題に言及されている点も◎。★★★★★2025/01/19

hurosinki

2
税をめぐるもっともらしい言説に根拠があるか、制度の解説や研究成果の紹介を通じて評価している。 配偶者控除の「103万円の壁」が有配偶パートタイム労働者の就労調整につながってるとする議論について、配偶者特別控除があるため、配偶者控除による「103万円の壁」は制度上存在しないことを指摘している。現行制度上、100万円付近で控除が予算線の屈曲や離断を通じて就業を阻害することはない(p32)。 2024/11/18

Go Extreme

1
年収の壁と配偶者控: バッシング 100万円での集群 就業調整の規模 課税と労働供給: 税制と活力 税率と労働供給 最高税率引き上げ 低所得者への課税・給付 課税と再分配; 再分配効果 資産の世代間伝達 資産関連課税 企業課税と経済活力: 企業税制と民間投資 譲渡所得課税と事業活動 相続税と事業継承 消費税と今後の税制: 消費税軽減税率 消費課税と所得課税・社会保険料 きちんと考える: EBPM エビデンス 外的妥当性 ケースの特殊性 信頼できるエビデンス 政策形成・実施 ロジック・データ・エビデンス2024/09/12

takao

0
ふむ2025/02/27

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