出版社内容情報
M&Aにおける買収企業の「選定」に焦点。対象企業は「持ち込まれ型」と「口説き型」の2つがあり、各々について企業要件、買収スタンス、リスト作成などの実務を解説。
内容説明
買収企業の選定次第で、M&A難易度が変わる。国内企業より海外企業が難しく、同業種より異業種が難しい。そして、対象企業が海外企業であることよりも、“飛び地”であることがM&A難易度を上げるし、M&A難易度の観点で言えば、マイノリティ出資からの段階取得による子会社化は、決して「リスクを抑えた手法」とは言えない。そのため、M&Aにおいて、買収目的の明確化とあわせて、買収対象企業の「選定」も重視すべきだ。選定方法には、「持ち込まれ型(M&A仲介会社などから紹介されるパターン)」と「口説き型(自らアプローチするパターン)」の2つがある。これら両型を併用し、買収目的に合致した企業の中でも、よりM&A難易度が低くなるものを買収企業として選定すべきなのだ。世の中のM&Aに対する理解が深まっていることもあり、M&Aを複雑にとらえすぎている節があるが、シンプルに考えると、M&Aは「どのような理由で、どの企業を買うか」に尽きる。本書が読者のみなさまのM&A成功の一助になれば幸いである。
目次
第1章 M&Aの正しい位置づけ
第2章 M&A概論
第3章 のれんの減損とM&A難易度
第4章 M&A難易度を決める要素
第5章 選定プロセス―持ち込まれ型
第6章 選定プロセス―口説き型
第7章 選定プロセスの必要性
著者等紹介
田中大貴[タナカダイキ]
MAVIS PARTNERS株式会社(メイビスパートナーズ)代表取締役。早稲田大学商学部卒。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ジェネックスパートナーズ、マーバルパートナーズ(現PwCアドバイザリーのDeals Strategy部門)、ベイカレント・コンサルティングのM&A Strategy部門長を経て現職。グロービス経営大学院にてファイナンス講師も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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