内容説明
日本の中小企業金融における中小企業と金融機関の借入・貸出関係について、主に中小企業の取引金融機関数という切り口から論じる。中小企業向け貸出市場のマクロ動向を踏まえつつ、客観的なデータに基づき、中小企業における取引金融機関数の推移を明らかにし、さらに、取引金融機関数の決定要因や変化の要因などについて実証分析を行う。また、中小企業向け事業資金貸出市場でプレゼンスの高い政府系金融機関に着目し、中小企業の取引金融機関の中での政府系金融機関の位置付け、および中小企業の政府系金融機関との取引の決定要因を分析することにより、中小企業金融における政府系金融機関の役割について考察を行う。さらに、中小企業と金融機関間の借入・貸出関係における課題を整理した上で、中小企業向け事業資金貸出市場の活性化に対する提言を試みる。
目次
第1章 中小企業と中小企業金融
第2章 中小企業と金融機関の関係に関する先行研究
第3章 中小企業向け事業資金貸出市場のマクロ分析
第4章 中小企業の取引金融機関数に関する実証分析
第5章 中小企業向け政府系金融機関の機能に関する実証分析
第6章 総括と中小企業金融の活性化に向けての提言
著者等紹介
石川英文[イシカワエイブン]
1965年千葉県生まれ。博士(経済学)。TCHコンサルタンツ株式会社代表取締役。MBA(経営情報学修士)、中小企業診断士。金融機関、コンサルティングファーム等を経て、2009年TCHコンサルタンツ株式会社を設立し代表取締役に就任。中堅・中小企業を中心とした経営コンサルティング、金融機関等の研修・セミナー講師等に従事。中小企業金融の現場も熟知した上で、学術研究も行っている。2009年中小企業経営診断シンポジウムにおける発表論文により中小企業庁長官賞(最高位)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。