出版社内容情報
デジタル技術はビジネスを効率化させ、新たな価値創造をもたらす一方で、企業会計は企業価値の変動を即時に認識するわけではない。本書は相反するこの2つの方向を検証する。
内容説明
本書は、企業会計の情報提供機能に対してデジタル技術がどのような影響を与えているかを、多角的に検討することを目的としている。デジタル技術による(1)ビジネス自体の変化、(2)情報開示活動の変化、(3)投資行動の変化の3つの領域における環境変化に注目した分析が行われている。果たして、デジタル技術の進展は会計情報の有用性にプラスに影響するのか、マイナスに影響するのであろうか。
目次
第1章 IT投資と会計情報
第2章 支払手形から電子記録債務への切替えの動機とその影響
第3章 デジタル技術と企業会計
第4章 数理モデルによるデジタル技術投資と会計情報に関する研究
第5章 SNSによる決算関連情報の発信と投資家の反応
第6章 SNSを用いたバッド・ニュースの拡散戦略と株価反応
第7章 XBRLによる財務報告
第8章 決算説明会に関する情報開示とデジタル技術
第9章 決算発表に対する投資家の注文行動に関する実証分析
第10章 決算発表翌日の価格発見機能に関する実証分析
第11章 会計領域における情報技術教育
著者等紹介
奥村雅史[オクムラマサシ]
1985年早稲田大学商学部卒業、同大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得。福島大学経済学部助教授、名古屋市立大学経済学部助教授、早稲田大学商学部助教授を経て、2006年より同大学教授。現在、日本会計研究学会研究担当理事、日本経済会計学会副会長。これまでに学会誌『会計プログレス』および『現代ディスクロージャー研究』の編集委員長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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