出版社内容情報
製造業の財務報告を価値創造プロセスごとに解説するとともに税務、内部統制、監査の留意点も記載。収益認識やIFRS適用、ステークホルダーへの開示の論点についても詳解。
内容説明
本書は製造業の財務報告を企業価値創造のプロセスに沿って解説する。社会環境の変化を受けて、企業会計も大きな変革の波に直面している。例えば、会計が期間配分に最も重きを置いた時代は過ぎ去りつつあり、むしろ中長期的な将来展望をいかに適切にステークホルダーに伝えるかが、重要課題の1つとなっている。そのためには、様々な無形の資産を含め、価値創造の源泉がどこにあるかという視点が欠かせないだろう。この観点から、本書では様々な財務報告上の論点をバリューチェーンに沿って解説することに主眼を置いた。製造業のバリューチェーンのどこにどのような論点があり、それぞれどのように対応すべきかがピンポイントでわかるように作成している。個々の論点においては、単に基準、税制および法制に言及するだけでなく、ステークホルダーとの対話の観点から監査人の視点を織り込んでいる。また、価値創造プロセスを伝える上で必要不可欠な非財務情報開示の充実についても解説を加えている。いずれも企業価値の観点から社会との対話の充実に役立てていただくことを主要な目的としたものである。
目次
第1章 製造業のバリューチェーン、法規制・監査制度(製造業の概要;製造業におけるバリューチェーン;製造業を取り巻く法規制・監査制度)
第2章 バリューチェーン別にみた製造業の実務論点―会計処理、税務、業務フロー・内部統制、監査(論点MAPおよびサマリー;研究開発;商品企画・製品設計;生産準備;需要予測・販売計画・受注;生産計画・調達;製造;在庫;物流・販売;保守・アフターサービス;業績・予算)
第3章 製造業の収益認識―会計処理、税務、業務フロー・内部統制、監査(収益認識会計基準の概要;収益認識の論点)
第4章 製造業のIFRS適用―事例分析および主要論点(IFRS初度適用影響の事例分析;IFRS適用に際しての主要論点)
第5章 財務情報・記述情報等の開示(上場企業における開示;有価証券報告書における開示の充実;開示情報の動向)