出版社内容情報
組織変革という複雑な事象を、経営学の理論と具体事例から多角的に捉え実践への接合を試みる初のテキスト。経営組織論を俯瞰した視座から、総合的に組織変革について論じる。
内容説明
組織が変革するとはどういうことか?変わらないとどうなるのか?経営学の理論と具体的な企業・組織の事例から組織と変革の本質を包括的に学ぶ初めての教科書。
目次
はじめに―なぜ、組織変革論なのか
組織変革とは何か?変革する必要があるか?
さまざまな変革
変革と組織生態学
変革とダイナミックケイパビリティ
変革と組織学習
絶え間なき組織学習―事例4:キヤノン
変革とリーダーシップ
変革のリーダーは誰か?―事例5:日産リバイバルプラン
変革とイノベーション
10年後の未来はどうなったか―事例7:次世代モス開発部
おわりに―組織を変革する人へ
著者等紹介
舟津昌平[フナツショウヘイ]
1989年奈良県生まれ。2012年京都大学法学部卒業。2014年京都大学大学院経営管理教育部修了、専門職修士(経営学)。2019年京都大学大学院経済学研究科修了、博士(経済学)。京都大学大学院経済学研究科特定助教、京都産業大学経営学部助教を経て、現在同大学准教授。社会活動として、中央職業能力開発協会ビジネス・キャリア検定試験委員、証券アナリスト(CMA)講座テキスト執筆など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なーちゃま
3
「変革」「組織」という基礎的概念をきちんと確立させてから始まるような理論的な足元の硬さとは裏腹に、実際の事例を用いて柔軟に各概念を論じているため楽しく読める、バランスのとれた本。組織について学ぶ際の良書、優秀な教科書。2024/05/29
Omanuel_1776
1
著者の講演を聞く機会があり読んだ。変革という言葉の定義の曖昧さやイメージ先行と実態の乖離、最先端の研究における解釈など総論が纏まっており面白かった。特に変革に関する世の中に溢れる本を読んでも答えは得られないという著者の真摯な態度が良い。講演自体も非常に面白く組織論としても楽しめる。変革の目的を生存と置くと成長しないほうがよいという逆説的な主張が特に面白かった。2024/05/18