内容説明
本書Auditing Theoryは、概念探究を主な研究方法として用いた理論研究であり、監査実務のあるべき姿を追究する規範的研究である。本書で展開される監査理論はつぎのような特徴をもつ。(1)監査(財務諸表監査)を規則(rule)に支配される実践と位置付け、監査理論とは、基準設定者が基準においてどのような規則を公布すべきかの意思決定をする際の助けとなるものである。(2)監査理論が依拠するフレームワークは、国際会計基準審議会(IASB)が策定・公表する財務報告に関する概念フレームワークのモデルを用いる。(3)本書で採用した主たる研究方法は、概念探究(conceptual enquiry)という方法であり、概念は言葉あるいは語句をいう。概念探究には、記述的概念探究、評価的概念探究、規範的概念探究の3つがある。
目次
第1章 監査理論と監査における概念フレームワークの性質
第2章 監査の目的
第3章 監査意見
第4章 監査証拠
第5章 重要性
第6章 監査における専門的判断
第7章 結論
著者等紹介
井上善弘[イノウエヨシヒロ]
1989年神戸大学経営学部卒業。2004年香川大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。