内容説明
本書は、産業組織論におけるゲーム理論のモデルを応用し、寡占競争の市場にある企業がどう意思決定するかを数理的に分析した学術書である。まず第1部では、分析的研究の基本となる数量競争と価格競争のモデルを解説し、さらに研究で応用されやすいモデルを紹介することで、文献解説とモデル構築の共通理解を深める。続く第2部は、パートAからCの3つのパートで構成されている。パートAでは振替価格に関する文献の解説を、パートBでは業績評価に関する文献を解説している。さらにパートCでは、振替価格と業績評価を組み合わせた本書独自のモデルを構築し、分析している。
目次
第1部 管理会計研究で応用される基本的なモデル(寡占競争のモデルによる管理会計研究;数量競争と価格競争―戦略的関係 ほか)
第2部 製品市場での寡占競争と管理会計研究(戦略的振替価格研究(製品市場での競争と振替価格―戦略的振替価格;観察不可能な原価基準振替価格の選択 ほか)
多元的業績評価研究(戦略的関係と経営者の相対的業績評価;CSRを重視する企業による意思決定 ほか)
実際のモデル分析(委任ゲームと戦略的振替価格設定))
著者等紹介
〓村純平[ハマムラジュンペイ]
桃山学院大学経営学部准教授。2017年3月神戸大学大学院経営学研究科にて博士(経営学)、同年4月より桃山学院大学経営学部講師を経て、2020年10月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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